末長く成功し続けるためには?
- 2015/09/06
- 08:00
「40代のサラリーマンです。
仕事でたまに大ヒットを飛ばしますが、いい状態が持続しません。
体調、金運、人間関係も、仕事と同じ感じです。
好調を持続するには、何が必要でしょうか?
一発貫太君」
「仕事の成績や、体調、精神状態の乱高下が激しい身体的原因は、胸が固いからだよね。
パフォーマンスにムラがある、アスリートも同じ」
「確かに胸が固い人ほど、好調不調のアップダウンが激しくなる。
良くも悪くも、波乱万丈になりやすい。
しかし、相談者さんの場合はムラがあるというよりも、一発屋タイプ。
たまに絶好調の時があるけれど、普段は鳴かず飛ばずが続く。
つまり持続力=支える力が足りない」
「身体で言うと、支える力はどこに当たるの?」
「筋肉で言うと、ずばり伸筋。
屈筋は腕を曲げたり、モノを引き付けるときに使うけど、伸筋は姿勢を維持したり、重さを支えたりする時に働く筋肉。
屈筋はすぐ疲れるけど、伸筋はなかなか疲れない」
「腕で言うと、二の腕に出来る力こぶは、上腕二頭筋って言う屈筋の働きだもんね。
二の腕のフリソデの部分が、伸筋=上腕三頭筋」
「伸筋は胴体の体側ラインにもついている。
ホテルのドアマンなどは、いつもピシッ!とした姿勢を取っているから、伸筋が発達している」
「そう言えば、ドアマンで太った人ってあんまり見ないよね。伸筋はプロポーションも維持してくれるってことか。
日本人は屈筋の方が強い人が多いから、猫背が多いもんね。
歳を取ると体型も崩れてくるし。
腕と体側の伸筋ラインを鍛えるには、雑巾がけだよね」

「雑巾がけを習慣にすると、二の腕の『フリソデ』も取れてくる。
この部位は心臓の状態も表すので、フリソデはしっかり取っておきたい。
雑巾がけは体側=伸筋ラインを刺激するだけでなく、骨盤を引き締める力、太腿の裏側のハムストリングスや、アキレス腱を伸ばす力も養ってくれる」
「手の指で言うと、小指が伸筋とつながっているんだよね。
親指が屈筋ライン。日本人はスマホなどで親指を酷使しているから、肩がこっちゃう。
小指だけを曲げ延ばしたり、電車のつり革に小指だけでつかまると、伸筋ラインが刺激されるよね」
「古久澤先生は、公園の鉄棒や雲梯(うんてい)に、小指だけでぶら下がったりされるそうである。
小指の神経は腰にまでつながっている。
だから小指がしっかりしている人ほど、強い力が出せる。ヤクザが小指を詰めさせるのは、弱くするため。
手の手刀部分の骨のキワを、反対側の手指で揉むのもいい。

大抵の人は痛い筈。特に手首周辺。
このラインは、伸筋ラインを目覚めさせるだけでなく、腕を下す力、氣を下げる力とも関係が深い。
だからほぐれている人ほど、楽に強い力が出せる。剣道の竹刀の振りおろしや、空手の試し割りなどもやりやすくなる」
「横座りで同側の腕を上げて、パートナーが腕を伸ばすのを補助する組手(受け手の太腿の付け根付近を足で踏み、骨盤を下げるのも補助)も、本当は小指を持ってあげた方が、脇のラインがキレイに伸びるしね。

手首を持つと、身体の内部で刺激のベクトルが分散しちゃう」
「特に女性は、小指は婦人科系との関係が深いので、しっかり整えたいものである。
胴体3つの動きで言えば、体側を刺激して、伸筋を活性化するのは、『伸ばす・縮める』の動き。
肋骨と骨盤はしっかりと引き離すことが重要。
体操で末端を刺激すると、確かに健康状態はよくなる。
しかし、肋骨と骨盤の間が縮んでいると、その効果が長続きしない。
歳を取ると、肋骨が下垂して、ウエストの部分が縮んで来る」
「これも体側の伸筋が衰えてきて、支える力が低下するからだよね。
過食で胃腸が下垂してくる面も大きいけど。
だから16時間酵素断食などで腸を浄化しつつ、正座の仰向け万歳で肋骨と骨盤を引き離すことだよね。」

「そのとおり。
胴体の動きで言うと、正座仰向け万歳は、左右の肋骨と骨盤を同時に引き離して、身体の前面を伸ばす=反る動き。
腰の縮みも取れる。
引き離した後に、雑巾がけをやれば、ウエストに突っ張り棒が出来るようなものなので、更に効果が長持ちする。
肋骨が落ちると、心身に不調が出ることはもちろん、運も落ちるので、高い位置をキープしたいものである。
ところで、『一発屋』はマイナスの意味ばかりとは限らない。
野球やボクシングでも、強打者のことを『あいつには一発がある』と評価する場合がある」
「一発で勝利や成功を引き寄せる力を持っているってことだもんね。
あるいは絶体絶命のピンチを、一発で逆転しちゃう。
やっぱり『伸ばす・縮める』に長けてるタイプってこと?伸ばす・縮めるはスピードが出る動き。
一発出すには、スピードが必須でしょ?」
「『伸ばす・縮める』はスピードだけでなく、パワーもある程度出る。
だから『伸ばす・縮める』だけが得意なタイプはスマッシュヒット、中ヒットの一発屋になれる。
そこに『捻じり』が加わると、大ホームラン級の一発が出せる。
捻じりこそ、パワー・爆発力を生む動きだから」
「芸能界でも、アイドル歌手は『伸ばす・縮める』タイプが多いかもね。
『いまが旬のアイドル』って言うように、アイドルはスピード感が命。
精神的には、伸ばす・縮めるが得意だと、『さわやかさ』『明るさ』も出るし」
「そして『伸ばす・縮める』は支える力とも関係があるから、数年間は人氣が持続する。
アイドルだったらそれで十分。
それ以上の、本当に息の長い人氣を持続するのは、『丸める・反る』タイプ。
十年単位で安定した成績を出し続ける、歌唱力で勝負の本格派歌手。
ただ、『丸める・反る』だけだと地味になりやすい。派手さは無いけど、いつまでも消えずに生き残る」
「線香花火みたいなもんだね。
じゃあ、捻りタイプは?」
「演歌歌手に多い。演歌は『コブシを効かせる』と言うように、身体を捻じりながら歌う。
ただし、捻りは爆発力・訴える力は強いけれど、ファンの好き嫌いも分かれやすい」
「熱烈なファンもつくけど、大嫌い!って人も少なからず生まれるってことだね」
「演歌歌手でも息の長い人は、『丸める・反る』の動きも得意な筈」
「相談者さんも、自分がどのタイプかを見極めて。足りない部分を補って行けばいいよね」
「そのとおり。少なくとも一発出す力は持っているんだから、『いまの自分はダメなんだ』と思う必要は無い。
自分の生命力を弱らせるような反省の仕方はしない方がいい。
『いまの自分はこの面は人より抜きんでている。
そこに欠けている要素を補えば、もうワンランク・ツーランク上の世界に行ける』
と考えた方が楽しいし、いい結果も出やすいと思う」
「普段は安定した成績を出しながら、『ここで一発欲しい!』って求められた時に、大ヒットを出せる一発屋になれたらいいよね。
『一発屋必ずしも悪からず』だよ
「そういうこと。
話は脱線するけれど、かのボクシングマンガの名作『あしたのジョー』も、ひとつ間違えると『一発屋ジョー』というタイトルになっていた可能性がある」
「それは初耳」
「連載前の企画段階では、原作者の梶原一騎と編集者たちが、作画担当のちばてつやの家に足を運び、綿密な打ち合わせを繰り返した。
構想は固まって行ったが、タイトルが難産だった。
梶原は『四角いジャングル』『拳闘王〇○』『左のジョー』などのタイトル候補を挙げて行ったが、どれもいま一つ」
「その候補の中に、『一発屋ジョー』も入ってたってわけか」
「タイトル候補が出尽くした頃、梶原が『あんまり文学的すぎるかな』と照れながら、ポツリと呟いたタイトルが、
『あしたのジョー』だった。
この七文字が梶原の口から発せられたとき、淀んだ空氣が一掃され、全員一致でタイトルが決定したという。
『あしたのジョー』が産声を挙げたのは、この瞬間と言っていい」
「確かに『一発屋ジョー』じゃ、あれほどの名作にならなかっただろうね。
タイトルって大事だよ。まさしく言霊の力」
「人間はボディだけでなく、同時に言葉からも出来ているからね。
後年、梶原はタイトルの由来について、愛読していた井上靖の小説『あした来る人』からタイトルを取ったと語っている。
『みんな傷ついたり回り道をしたりしている。それでいいのかも知れない。
併(しか)し、やがて彼等は完全な人間として、あしたやって来るだろう』
小説のラストの一文を繰り返し諳んじるうちに、『あしたのジョー』と言うタイトルが胸に浮かんだとのこと」
「名タイトルの陰には、名作・名文ありってことか。
なにごとも完全なオリジナルなんて無いんだね」
「そのとおり。とにかくタイトルが『一発屋ジョー』にならなくて良かったとしみじみ思う(笑)。
話を戻すと、一発屋は時代の流れ、タイミングを読む力とも関係が深い」
「自分が提供できるものと、時代が求めるものがピッタリあった時に、大ヒットが生まれるってことだよね。
だから『天の時』を読む力が必要」
「本当に一発屋で消えてしまう人と言うのは、時代を読む力が無い。
つまり、なぜ当たったのかが分からない。出会い頭の交通事故のようなものだから、インパクトはすごいけど、修正が効かない」
「コンスタントに売れ続けてている人は、時代に合わせて、少しずつ提供できるものを変えているってこと?」
「当然。時代は移り変わるので、求められるモノも変わっていく。
だからと言って、余りにも先走って変えると、時代の方がついてこれないので、氣づかれないくらい微妙に変えて行く」
「時代の一歩先じゃなくて、半歩先を行くくらいでちょうどいいってこと?
これも一種の間合い、距離感だよね」
「合氣道の創始者・植芝盛平先生は、『合氣道の間合いは、半歩が基本』と定めた。
身体の方向転換などが、歩幅が大きいと自由にならないため。
『一歩というのはな、断絶じゃよ。合氣道は半歩なんじゃ、触れ合いじゃよ。
幕末の志士には、すぐれた考えを持ちながら、暗殺された人がたくさんいる。
時代より一歩前進したからじゃ。半歩なら殺されずに済んだんじゃよ』
と弟子に教えていたそうである。
武道で養う間合い、距離感は時代を読むことにも応用できるということ」
「ブリージングで重視している古典『易経』も、時流と時中(じちゅう)について書いてあるよね。
時流はその時々のブーム。
時中は本質、根底を流れる、変わらないものだよね。
色んな健康法がブームになっては消えて行くけど、人間の身体はいつの時代も根本的には変わらない。
たとえば妊娠して子どもを出産するまでに十か月かかるのは、どんなに医学が発達しても不変だもんね」
「成功し続けるためには、時流を敏感に読んで、波に乗り続けることが一つの方法。
でも、これはせわしない生き方」
「時中=本質をやり続けながら、乗りたい時に時流に乗って、降りたくなったら降りるのが一番だよね=自在。
その為には『易経』をしっかり勉強して、身体を練ること?」
「瞑想やイメージングで、心を静かに保てるようになると更にいい。
『心を静めれば、時中も時流もハッキリ分かってくるので、自分がやるべきことが明確になる』
と、古久澤先生はおっしゃっている。
吉川英治の大河小説『宮本武蔵』にも、同じようなことが書かれている。
『波騒(なみざい)は世の常である。
波に合わせて、泳ぎ上手に雑魚(ざこ)は歌い、雑魚は踊る。
けれど誰か知ろう百尺下(ひゃくしゃくした)の水の心を。水の深さを』
水のように深く自在な心を持ちたいものである」
(虎徹のワン!ポイントコメント)
ブリージングスタッフ・ふぐじろう先生のペットの虎徹です~。

写真はワンちゃん用の歯磨きガムを噛んでいるボクです。
歯ごたえがあって、噛めば噛むほど味が出ます。飽きると言うことがありません。
何事もこうありたいものです。
人間が持続力ある身体を養うには、本文で触れられたように、上半身の伸びる筋肉を活性化することが大切です。
でも下半身の場合は、屈筋がポイント。外股や太腿の前側=伸筋で頑張っていると、O脚や膝痛、肩こりなどの原因になります。
内腿の内転筋や、太もも裏側のハムストリングスを目覚めさせることで、身体が改善されていきます。
下半身の屈筋群を呼び覚ますには、屈伸や四股、内転筋の体操を習慣にするのがおススメです~。
つづく
仕事でたまに大ヒットを飛ばしますが、いい状態が持続しません。
体調、金運、人間関係も、仕事と同じ感じです。
好調を持続するには、何が必要でしょうか?
一発貫太君」
「仕事の成績や、体調、精神状態の乱高下が激しい身体的原因は、胸が固いからだよね。
パフォーマンスにムラがある、アスリートも同じ」
「確かに胸が固い人ほど、好調不調のアップダウンが激しくなる。
良くも悪くも、波乱万丈になりやすい。
しかし、相談者さんの場合はムラがあるというよりも、一発屋タイプ。
たまに絶好調の時があるけれど、普段は鳴かず飛ばずが続く。
つまり持続力=支える力が足りない」
「身体で言うと、支える力はどこに当たるの?」
「筋肉で言うと、ずばり伸筋。
屈筋は腕を曲げたり、モノを引き付けるときに使うけど、伸筋は姿勢を維持したり、重さを支えたりする時に働く筋肉。
屈筋はすぐ疲れるけど、伸筋はなかなか疲れない」
「腕で言うと、二の腕に出来る力こぶは、上腕二頭筋って言う屈筋の働きだもんね。
二の腕のフリソデの部分が、伸筋=上腕三頭筋」
「伸筋は胴体の体側ラインにもついている。
ホテルのドアマンなどは、いつもピシッ!とした姿勢を取っているから、伸筋が発達している」
「そう言えば、ドアマンで太った人ってあんまり見ないよね。伸筋はプロポーションも維持してくれるってことか。
日本人は屈筋の方が強い人が多いから、猫背が多いもんね。
歳を取ると体型も崩れてくるし。
腕と体側の伸筋ラインを鍛えるには、雑巾がけだよね」

「雑巾がけを習慣にすると、二の腕の『フリソデ』も取れてくる。
この部位は心臓の状態も表すので、フリソデはしっかり取っておきたい。
雑巾がけは体側=伸筋ラインを刺激するだけでなく、骨盤を引き締める力、太腿の裏側のハムストリングスや、アキレス腱を伸ばす力も養ってくれる」
「手の指で言うと、小指が伸筋とつながっているんだよね。
親指が屈筋ライン。日本人はスマホなどで親指を酷使しているから、肩がこっちゃう。
小指だけを曲げ延ばしたり、電車のつり革に小指だけでつかまると、伸筋ラインが刺激されるよね」
「古久澤先生は、公園の鉄棒や雲梯(うんてい)に、小指だけでぶら下がったりされるそうである。
小指の神経は腰にまでつながっている。
だから小指がしっかりしている人ほど、強い力が出せる。ヤクザが小指を詰めさせるのは、弱くするため。
手の手刀部分の骨のキワを、反対側の手指で揉むのもいい。

大抵の人は痛い筈。特に手首周辺。
このラインは、伸筋ラインを目覚めさせるだけでなく、腕を下す力、氣を下げる力とも関係が深い。
だからほぐれている人ほど、楽に強い力が出せる。剣道の竹刀の振りおろしや、空手の試し割りなどもやりやすくなる」
「横座りで同側の腕を上げて、パートナーが腕を伸ばすのを補助する組手(受け手の太腿の付け根付近を足で踏み、骨盤を下げるのも補助)も、本当は小指を持ってあげた方が、脇のラインがキレイに伸びるしね。

手首を持つと、身体の内部で刺激のベクトルが分散しちゃう」
「特に女性は、小指は婦人科系との関係が深いので、しっかり整えたいものである。
胴体3つの動きで言えば、体側を刺激して、伸筋を活性化するのは、『伸ばす・縮める』の動き。
肋骨と骨盤はしっかりと引き離すことが重要。
体操で末端を刺激すると、確かに健康状態はよくなる。
しかし、肋骨と骨盤の間が縮んでいると、その効果が長続きしない。
歳を取ると、肋骨が下垂して、ウエストの部分が縮んで来る」
「これも体側の伸筋が衰えてきて、支える力が低下するからだよね。
過食で胃腸が下垂してくる面も大きいけど。
だから16時間酵素断食などで腸を浄化しつつ、正座の仰向け万歳で肋骨と骨盤を引き離すことだよね。」

「そのとおり。
胴体の動きで言うと、正座仰向け万歳は、左右の肋骨と骨盤を同時に引き離して、身体の前面を伸ばす=反る動き。
腰の縮みも取れる。
引き離した後に、雑巾がけをやれば、ウエストに突っ張り棒が出来るようなものなので、更に効果が長持ちする。
肋骨が落ちると、心身に不調が出ることはもちろん、運も落ちるので、高い位置をキープしたいものである。
ところで、『一発屋』はマイナスの意味ばかりとは限らない。
野球やボクシングでも、強打者のことを『あいつには一発がある』と評価する場合がある」
「一発で勝利や成功を引き寄せる力を持っているってことだもんね。
あるいは絶体絶命のピンチを、一発で逆転しちゃう。
やっぱり『伸ばす・縮める』に長けてるタイプってこと?伸ばす・縮めるはスピードが出る動き。
一発出すには、スピードが必須でしょ?」
「『伸ばす・縮める』はスピードだけでなく、パワーもある程度出る。
だから『伸ばす・縮める』だけが得意なタイプはスマッシュヒット、中ヒットの一発屋になれる。
そこに『捻じり』が加わると、大ホームラン級の一発が出せる。
捻じりこそ、パワー・爆発力を生む動きだから」
「芸能界でも、アイドル歌手は『伸ばす・縮める』タイプが多いかもね。
『いまが旬のアイドル』って言うように、アイドルはスピード感が命。
精神的には、伸ばす・縮めるが得意だと、『さわやかさ』『明るさ』も出るし」
「そして『伸ばす・縮める』は支える力とも関係があるから、数年間は人氣が持続する。
アイドルだったらそれで十分。
それ以上の、本当に息の長い人氣を持続するのは、『丸める・反る』タイプ。
十年単位で安定した成績を出し続ける、歌唱力で勝負の本格派歌手。
ただ、『丸める・反る』だけだと地味になりやすい。派手さは無いけど、いつまでも消えずに生き残る」
「線香花火みたいなもんだね。
じゃあ、捻りタイプは?」
「演歌歌手に多い。演歌は『コブシを効かせる』と言うように、身体を捻じりながら歌う。
ただし、捻りは爆発力・訴える力は強いけれど、ファンの好き嫌いも分かれやすい」
「熱烈なファンもつくけど、大嫌い!って人も少なからず生まれるってことだね」
「演歌歌手でも息の長い人は、『丸める・反る』の動きも得意な筈」
「相談者さんも、自分がどのタイプかを見極めて。足りない部分を補って行けばいいよね」
「そのとおり。少なくとも一発出す力は持っているんだから、『いまの自分はダメなんだ』と思う必要は無い。
自分の生命力を弱らせるような反省の仕方はしない方がいい。
『いまの自分はこの面は人より抜きんでている。
そこに欠けている要素を補えば、もうワンランク・ツーランク上の世界に行ける』
と考えた方が楽しいし、いい結果も出やすいと思う」
「普段は安定した成績を出しながら、『ここで一発欲しい!』って求められた時に、大ヒットを出せる一発屋になれたらいいよね。
『一発屋必ずしも悪からず』だよ
「そういうこと。
話は脱線するけれど、かのボクシングマンガの名作『あしたのジョー』も、ひとつ間違えると『一発屋ジョー』というタイトルになっていた可能性がある」
「それは初耳」
「連載前の企画段階では、原作者の梶原一騎と編集者たちが、作画担当のちばてつやの家に足を運び、綿密な打ち合わせを繰り返した。
構想は固まって行ったが、タイトルが難産だった。
梶原は『四角いジャングル』『拳闘王〇○』『左のジョー』などのタイトル候補を挙げて行ったが、どれもいま一つ」
「その候補の中に、『一発屋ジョー』も入ってたってわけか」
「タイトル候補が出尽くした頃、梶原が『あんまり文学的すぎるかな』と照れながら、ポツリと呟いたタイトルが、
『あしたのジョー』だった。
この七文字が梶原の口から発せられたとき、淀んだ空氣が一掃され、全員一致でタイトルが決定したという。
『あしたのジョー』が産声を挙げたのは、この瞬間と言っていい」
「確かに『一発屋ジョー』じゃ、あれほどの名作にならなかっただろうね。
タイトルって大事だよ。まさしく言霊の力」
「人間はボディだけでなく、同時に言葉からも出来ているからね。
後年、梶原はタイトルの由来について、愛読していた井上靖の小説『あした来る人』からタイトルを取ったと語っている。
『みんな傷ついたり回り道をしたりしている。それでいいのかも知れない。
併(しか)し、やがて彼等は完全な人間として、あしたやって来るだろう』
小説のラストの一文を繰り返し諳んじるうちに、『あしたのジョー』と言うタイトルが胸に浮かんだとのこと」
「名タイトルの陰には、名作・名文ありってことか。
なにごとも完全なオリジナルなんて無いんだね」
「そのとおり。とにかくタイトルが『一発屋ジョー』にならなくて良かったとしみじみ思う(笑)。
話を戻すと、一発屋は時代の流れ、タイミングを読む力とも関係が深い」
「自分が提供できるものと、時代が求めるものがピッタリあった時に、大ヒットが生まれるってことだよね。
だから『天の時』を読む力が必要」
「本当に一発屋で消えてしまう人と言うのは、時代を読む力が無い。
つまり、なぜ当たったのかが分からない。出会い頭の交通事故のようなものだから、インパクトはすごいけど、修正が効かない」
「コンスタントに売れ続けてている人は、時代に合わせて、少しずつ提供できるものを変えているってこと?」
「当然。時代は移り変わるので、求められるモノも変わっていく。
だからと言って、余りにも先走って変えると、時代の方がついてこれないので、氣づかれないくらい微妙に変えて行く」
「時代の一歩先じゃなくて、半歩先を行くくらいでちょうどいいってこと?
これも一種の間合い、距離感だよね」
「合氣道の創始者・植芝盛平先生は、『合氣道の間合いは、半歩が基本』と定めた。
身体の方向転換などが、歩幅が大きいと自由にならないため。
『一歩というのはな、断絶じゃよ。合氣道は半歩なんじゃ、触れ合いじゃよ。
幕末の志士には、すぐれた考えを持ちながら、暗殺された人がたくさんいる。
時代より一歩前進したからじゃ。半歩なら殺されずに済んだんじゃよ』
と弟子に教えていたそうである。
武道で養う間合い、距離感は時代を読むことにも応用できるということ」
「ブリージングで重視している古典『易経』も、時流と時中(じちゅう)について書いてあるよね。
時流はその時々のブーム。
時中は本質、根底を流れる、変わらないものだよね。
色んな健康法がブームになっては消えて行くけど、人間の身体はいつの時代も根本的には変わらない。
たとえば妊娠して子どもを出産するまでに十か月かかるのは、どんなに医学が発達しても不変だもんね」
「成功し続けるためには、時流を敏感に読んで、波に乗り続けることが一つの方法。
でも、これはせわしない生き方」
「時中=本質をやり続けながら、乗りたい時に時流に乗って、降りたくなったら降りるのが一番だよね=自在。
その為には『易経』をしっかり勉強して、身体を練ること?」
「瞑想やイメージングで、心を静かに保てるようになると更にいい。
『心を静めれば、時中も時流もハッキリ分かってくるので、自分がやるべきことが明確になる』
と、古久澤先生はおっしゃっている。
吉川英治の大河小説『宮本武蔵』にも、同じようなことが書かれている。
『波騒(なみざい)は世の常である。
波に合わせて、泳ぎ上手に雑魚(ざこ)は歌い、雑魚は踊る。
けれど誰か知ろう百尺下(ひゃくしゃくした)の水の心を。水の深さを』
水のように深く自在な心を持ちたいものである」
(虎徹のワン!ポイントコメント)
ブリージングスタッフ・ふぐじろう先生のペットの虎徹です~。

写真はワンちゃん用の歯磨きガムを噛んでいるボクです。
歯ごたえがあって、噛めば噛むほど味が出ます。飽きると言うことがありません。
何事もこうありたいものです。
人間が持続力ある身体を養うには、本文で触れられたように、上半身の伸びる筋肉を活性化することが大切です。
でも下半身の場合は、屈筋がポイント。外股や太腿の前側=伸筋で頑張っていると、O脚や膝痛、肩こりなどの原因になります。
内腿の内転筋や、太もも裏側のハムストリングスを目覚めさせることで、身体が改善されていきます。
下半身の屈筋群を呼び覚ますには、屈伸や四股、内転筋の体操を習慣にするのがおススメです~。
つづく
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