好き嫌いの感情にとらわれると、病氣になりやすい
- 2015/08/09
- 08:00
「30代の中堅サラリーマンです。3人でチームを組んで、社運をかけたプロジェクトに取り組んでいます。
賛同してくれる社員も多いですが、一部に強行な反対派がおり、毎日のように激論を戦わせています。
そんな日々が続くうちに、体調を崩しました。数日間高熱が続くことが、しばしば起きます。
医者からは『扁桃腺炎(へんとうせんえん)』と診断されました。
薬を飲めば熱は下がりますが、医者も原因についいては『仕事のストレスではないか?』くらいのことしか言いません。
根本から治すブリージングメソッドは無いでしょうか?
また、仕事で反対派をゼロにするような氣功の技があったら、教えてください。
黒い三連星」
「西洋医学には、扁桃腺を切除する手術もあるけど、身体にメスを入れるのは、リスクがあるもんね。
確かに扁桃腺炎は起きなくなるけど、味覚障害とかの後遺症が出る場合もあるみたいだし」
「経絡も切れてしまう。扁桃腺は免疫とも関係が深い器官。免疫についてはまだ分かっていない部分も多い。
身体の一部は全体と連動しているので、他に影響が出てくることは十分考えられる。
子どもは免疫システムが発達中、かつ活発なので、風邪を引くとよく扁桃腺をはらす。
チンパンも幼い頃は、冬に風邪を引くたびに扁桃腺が腫れて何日も熱が出た。
小学校中学年くらいから扁桃腺も腫れなくなったけど」
「大人になっても扁桃腺炎が出るのは、身体全体のつながりに不調が起きているってことかも。
病状が相当進行しているなら仕方ないけど、可能ならば扁桃腺を切らずに済ませたいもんだよね。
まず喉は内臓で言えば腎臓。
だから、扁桃腺炎にしろ、甲状腺の不調にせよ、喉の不調は腎臓から来ている場合が多いんでしょ?」
「そのとおり。だから腎を養うようなことをすれば、喉の不調は軽減しやすい。
腎は冷えに弱いから、半身浴をやって、身体を温めるといい」
「不調を改善するための半身浴は40分は必要だもんね。冷え=上半身と下半身の温度差 を取れば、自然に腎は元氣になって行っちゃう」
「ただし、夏場の半身浴は汗が出やすいだけに、入浴中大量に水分を取り勝ち。内臓が水を欲しているだけに、すごく吸収してしまう。
それがかえって冷えの原因になるリスクもある。だからガブガブやるのではなく、水を噛むように、なめるようにチビチビ飲むのがいい」
「犬猫も水は飲むんじゃなくて、ピチャピチャなめているもんね」
「汗をかくと、塩分やミネラルも失われる。塩が不足すると、身体を引き締める力が落ちるので、熱を逃がしやすい状態になる。
これも冷えの原因になる。
だから半身浴後は味噌や粗塩などをなめて、塩分も摂取した方がいい。
過剰に塩分を摂り過ぎると、むくみの原因になるから、あくまで適度にだけど(特に夜の半身浴の場合)」
「昔の人は、夏は塩をなめて過ごしたって言うもんね。無理矢理冷やしたり、大量に水を飲むことはしなかったんだね。
熱を逃がさない身体にするには、肛門締めもいいかも?」
「金魚運動などの、胴体をゆっくりと左右に均等に捻る体操もいい。
そして腎には根菜などの根っ子の食べ物がいい。
ゴマや海草などの黒い食べ物も腎の薬になる。五行では腎の色は黒のため」
「喉に直接いい食べ物は梨だよね。喉の薬と言ってもいいくらい。
そろそろ店頭に梨が出回って来たから、相談者さんも積極的に食べると言いよね」
「鼻の詰まりも、口内や喉の不調の原因になりやすい。
口呼吸になるため、口内や喉が渇いて雑菌だらけになる。それが口内炎や歯周病、扁桃腺炎を引き起こす可能性もある。
喉の不調は首の捻じれや縮みから来ている場合もある。
仕事でパソコンを長時間使うと、テキメンに首が凝る。それが喉の不調につながる場合もある」
「典型が携帯電話の長電話。首と肩ではさんで話すから、首がドンドン歪んでいっちゃう。
電磁波も密着で直撃だし」
「首のコリや歪みを取るには、首のストレッチが必要。
前後左右に動かしたり、左右に捻じる。引っ掛かりがある方を特に念入りにほぐす。




この6方向を全部同時にやると回転になる。
顎で床と垂直に円を描くのも首に効く」
「古久澤先生の著書、『子ども整体』にも、首のストレッチがイラストつきで紹介されているもんね(P44~45)。
両掌をこすり合せて温めたら、その手で喉を撫で下ろすのもいいよね。
36回撫で下ろすと、甲状腺の病氣の予防になるから。お肌もキレイになっちゃう」
「甲状腺からは疑似女性ホルモンが出るので、婦人科系の不調も縁遠くなって行く。
ただし撫ですぎると、甲状腺が活発に働きすぎるので、女性の場合は36回でやめよう。
髪が薄い男性の場合は、好きなだけ撫で下ろしてOK。ホルモンが出るので増毛効果がある」
「首をほぐすには、蒸しタオルも有効。右の首筋や左の首筋、首の後ろ側など、特にコリを感じる箇所に長時間蒸しタオルを当てるといいよね。
タオルが冷めてきたら取り替え。タオル3枚分もやったら、相当首がほぐれちゃう」
「首と腕・手はつながっているので、腕をほぐすと間接的に首をほぐせる。
四つんばいになって、片腕を斜め前45度に出して内捻じり=親指側に捻じる。

もう片方の腕で上体を支えながら、胸を床に着けて、小さく左右にゆらす。
腕の筋肉と連動して、首の筋肉のコリがほぐれて行く。
首のコリを感じる人は、毎日2回くらいやることを習慣にするといい。
この体操は寝違えにも効く」
「経絡で言うと、大腸経に効いているよね。大腸経が活発になると、排泄力が抜群にアップしちゃう。
放射能の毒を出せるのは、この経絡だけだとも言われているし。
他に手首をほぐす体操もいいよね。首と手首は兄弟だから」
「足首も首と兄弟。だから足首をほぐすのも首に効く。
一番手軽なのが足首回し。左手と右足、または右手と左足で握手する。指が入りにくい人ほど、内臓が疲れている。
握手したら左右にゆっくりと大きく回す。入浴中などに時間をかけて行うといい。


組手でやるともっと効く。仰向けに寝た受け手の足を、施術側が太腿に乗せる。

握手はやりにくいので、受け手の親指に施術者の親指を引っ掛ける。

そのまま左右に足首を回す。
股関節に直接的に刺激が入るので、効果が早く出る」
「自分で足首回しをするには、足首と膝関節を曲げなきゃ出来ないから、股関節にダイレクトに刺激が行かないもんね」
「西式健康法でも、足と上体の病氣の関係について深く研究されている。
西式の理論は独特で、下の不調がジグザグ状に上に波及して行くと考えている。
左足首に故障がある人は、右膝の関節炎などになりやすく、放置しておくと、左下腹部に不調が波及して行く。
やがて不調は喉にまで達する。左足首が悪い人は、右の扁桃腺炎になりやすいという。
右足首が悪い人は左扁桃腺炎。両方の足首が悪い人は、どっちの扁桃腺にも不調が出やすい。
西先生の高弟には、甲田光雄先生などの医者も居た。甲田先生は臨床経験上も、この理論傾向に当てはまる患者が多かったと著書に書いている。
相談者さんも、足首回しで整えると、扁桃腺炎も軽減する可能性がある」
「西式には、他に扁桃腺炎に効く体操もあるの?」
「両手を万歳して、小さく前後に振る体操=毛管運動(もうかんうんどう)で、扁桃腺炎は良くなると教えている。
1~2分やったら少し休んで、何回も小まめに繰り返すことを薦めている。
チンパンは特に喉の不調は無いけれど、毛管運動をやると、首のコリが楽になるのが分かる。
腕と首は連動しているから当然。
古久澤先生は、西式も深く勉強された時期があり、毛管運動もブリージングストレッチの基本として取り入れられている」
「不調のある箇所に直接アプローチするよりも、離れた箇所からアプローチして修正するやり方を、本治法(ほんちほう)=根本から治す って言うんだよね。
グチャグチャにしたタオルは、真ん中に凸凹が出来ちゃう。凸がコリ=陽性過多、凹が痺れ=陰性過多。この凸凹を直接何とかしようとしても無理。こっちを整えれば、また別のところに凸凹が出来ちゃう」
「しかし、タオルの両端を持って引っ張れば、表面が平らかになる。凸凹には直接触れていないのに消せてしまったということ。
これが本治法。
ブリージングでは、『上(半身)の不調は下(半身)で治し、下(半身)の不調は上(半身)で治す』とも教える。
ブリージングストレッチに影響を与えた宮本武蔵も『遠くの敵を近くと思い、近くの敵を遠くと思え』と教えている」
「遠くの敵を近くと思えは、本治法に通じる=遠くに原因がある けど、『近くの敵を遠くに思え』を健康法に当てはめるとどうなるの?」
「目の前の近くの問題が、意外と身体の遠くまで影響を与えているということ。
腰痛を治したくて断食したところ、腸がクリーニングされた結果、目がよくなったり、白髪が黒くなったりと、全然関係ないと想っていたところにまで、効果が波及して行く場合がある。
身体は連動しているので、近くも遠くも関係なく響きあうということ」
「ところで相談者さんは、『仕事のストレスが扁桃腺炎の原因かも?』って医者に言われたんでしょ。
やっぱりそうなのかな?」
「大いに考えられる。特に氣になるのが、プロジェクトへの反対派と毎日のように激論を戦わせているということ。
かなり感情的になって、キツイ言葉のやりとりをしているんじゃないだろうか?」
「キツイ言葉、汚い言葉を使っていると、喉が汚れるって言うのが、東洋医学的な考え方だもんね。
『喉には仏がいる』って言う人も居るくらいだし。喉仏って言葉は伊達じゃないよね」
「実際に人の悪口を言いながらストレッチしても、全然筋肉が伸びない。
脳が、身体が、自分の言葉に反応してしまっているため。もちろん内臓や身体の各器官にも影響を与えている」
「日中、職場で反対派と口論して、そのうえ夜にお酒を飲みながら、悪口や愚痴を言っていたら、喉にドンドン悪影響を与えるかもね」
「聖書にも『口に入れるモノ=食べ物よりも、口から出るモノ=言葉が、あなた自身を汚すのだ』と教えている」
「自分と考え方が同じか違うかと言うことと、相手への好き嫌いは別問題だけど、アタシたちはついごっちゃにしてしまうもんね。
自分と同じ意見だと、『いい人だな』ってすぐ思っちゃいがち。その人が本当にいい人かどうかなんて分からないのに」
「逆もまたしかり。
坂本竜馬がまだ20代前半の頃、横浜だか長崎だったかの酒場で、西洋人が議論している様子をたまたま見かけた。
『あの西洋人ふたりは、意見も立場も違うのに、同じテーブルについて酒を酌み交わしながら、議論を続けている。
意見が合わないとなれば、すぐに刀を抜いて「斬る!」と騒ぐ、我が国と何と言う違いであろう。
改めなければいかん』
と深く感じ入ったと言う」
「やっぱり竜馬は若いときから考え方・感じ方が見事だよね。
でも、その竜馬自身が最後は暗殺されちゃったから、ある意味本当に難しいかも」
「竜馬が死んでから百五十年くらい経つけど、やっぱりいまでも日本人は意見の相違と、その人への好き嫌いを区別できるほど成熟しているとは言い難い。
多くの口論は、理性的と言うよりも、ゲンコツの代わりに言葉で殴りあっているような場合が少なからずある。
議論と現実の人間関係とをキッチリ区別するという点では、西洋の方が大人だと想う」
「『あなたのことは好きですけど、あなたのその意見には反対です』
『あなたのことは好きじゃありませんけど、あなたのその意見には賛成です』
って言える人は、病氣にもなりにくいし、仕事も上手くいきやすい って、古久澤先生はおっしゃっているよね」
「自分と違う意見でも、すぐに判断しないで、『カッコつき』で自分の中に入れておく。
将来自分が成長したら、いまより高く広い視野で判断できるから、その時残すか、捨てるか決めればいい。
これがブリージングが薦める大人の勉強法」
「マンダラ発想だよね。
仏教のマンダラには、仏と同じ図の中に、妖怪の類も描かれている。
妖怪や魑魅魍魎(ちみもうりょう)だって、いつかは仏のように尊い存在になれるかも知れないって考えるから。
ところで、相談者さんが望むような、氣功で反対者をゼロにするような技はあるの?」
「知らない(笑)。もしあったとしても使わない方がいい。反対者がゼロなんて不自然だから。
人間社会には『2:6:2の法則』というものがある」
「どういう法則?」
「何をやっても、何を言っても、2割は自分を支持してくれる人が現れる。
恋愛だって、『何であんな人に?』ってタイプに、うらやむような素敵な恋人が出来る場合がある」
「蓼(たで)食う虫も好き好き ってヤツだね」
「反対に、どんな素晴らしい理念、プラン、技術を提示しても、2割は反対者が現れる。
その2割をゼロにしようとしても、無駄な努力。
氣に入らない理由なんて、いくらでもつけられるから」
「嫌なモノは嫌!ってことだよね。
誰かに嫌われる要素が、同時に他の誰かから熱烈に支持される要素にもなり得るから、余計に厄介」
「陰陽論で言えば当たり前の話で、自分が何かを発信すれば、世界のどこかにそれを待っている人がいる。
だから当然反応が来る。その反応の中には、賞賛もあれば、批判もあるのも、これまた陰陽」
「相談者さんは、2割の反対者にこだわりすぎなのかもね?それでストレスを溜めてちゃ、身が持たないよ」
「反対に、2割の人に賛成されたからと言って、それで自信を持ちすぎるのも失敗の元。
ところで残りの6割は、『賛成でも反対でもない』『好きでも嫌いでもない』という、いわゆる日和見派。
実はモノゴトの成り行きを本当に握っているのは、この6割の日和見派」
「どういうこと?」
「6割の日和見派が、賛成・反対のどちらにつくかで、情勢は決する。
歴史を調べてみてもそうなっている。天下分け目と言われた、関ケ原の戦いは、東軍=徳川家康と、西軍=石田三成の戦いだった。
表面的な数からいえば、西軍の方が優勢だったんだけれど、内部は寄せ集めの日和見派が多かった」
「だから家康の事前の根回しで、次々に裏切りが起き、西軍はたったの1日で負けちゃったもんね」
「遥かな後年、明治維新の時も、実態は官軍=薩摩・長州、幕府軍=徳川家の対立だった。そこに日和見だった他の藩が、『官軍有利』と判断して尻馬に乗ったから、あっさり幕府は崩壊した。
歴史は色んな形で繰り返すということ」
「継続して成功している人は、その6割を常に押さえているってことか」
「実は健康問題も同じ。
一時期ブームになった『腸内細菌』でも、善玉菌・悪玉菌が注目された。
腸の中を善玉菌だけにしたり、悪玉菌をゼロにすることは出来ない。
善玉菌と悪玉菌を2対2とすれば、残りの6割はどちらでもない日和見菌。
この日和見菌が善玉菌につけば、スーパー健康になる。
反対に悪玉菌につけば、病氣に向かう。
腸内環境を整えるとは、日和見菌の方向性を誘導することとも言える」
「潜在意識も同じかもね。右へ行きたいと思う自分と、左へ行きたいと願う自分がいて、その中間のどっちでもいい・この場にとどまりたいと想っている多数派の自分がいる。
この日和見の自分をどっちにつけるかで、運命が変わっていくのかな?」
「という訳で、相談者さんが反対派をゼロにするのは無駄な努力。
万一反対派を一掃できたとしても、おそらく残った人の中から、また別の反対分子が出てくるであろう」
「自然は真空を嫌うってとこか。やっぱり陰陽論だよね」
「相談者さんは、6割の日和見派に働きかけ、社内に『風』を起こして行った方がいい。
相談者さんの呼吸=風が大きなうねりとなって、社内を吹き抜けて行けば、反対派も飲み込まれて、自然に協力せざるを得ない状況になって行くであろう。
『黒い三連星』よろしく、社内に『魂のジェットストリームアタック』を起こして欲しい」
「結局、そのガンダムネタのギャグが言いたかったわけか・・・・・」
(虎徹のワン!ポイントコメント)
ブリージングスタッフ・ふぐじろう先生のペットの虎徹です~。

写真は、お口のストレッチをされているボクです。
よからぬ言葉を口にしたり、良くないことを想っていると、だんだん口が歪んできます。
口は運命と深く関わるので、ブリージングには口や下のストレッチもやります。
汚い言葉で汚れた喉を浄化するには、般若心経などのお経を唱えるのもいいですね。
自分の『喉仏』に響かせるつもりで唱えると、一層効果があるみたいですよ~。
つづく
賛同してくれる社員も多いですが、一部に強行な反対派がおり、毎日のように激論を戦わせています。
そんな日々が続くうちに、体調を崩しました。数日間高熱が続くことが、しばしば起きます。
医者からは『扁桃腺炎(へんとうせんえん)』と診断されました。
薬を飲めば熱は下がりますが、医者も原因についいては『仕事のストレスではないか?』くらいのことしか言いません。
根本から治すブリージングメソッドは無いでしょうか?
また、仕事で反対派をゼロにするような氣功の技があったら、教えてください。
黒い三連星」
「西洋医学には、扁桃腺を切除する手術もあるけど、身体にメスを入れるのは、リスクがあるもんね。
確かに扁桃腺炎は起きなくなるけど、味覚障害とかの後遺症が出る場合もあるみたいだし」
「経絡も切れてしまう。扁桃腺は免疫とも関係が深い器官。免疫についてはまだ分かっていない部分も多い。
身体の一部は全体と連動しているので、他に影響が出てくることは十分考えられる。
子どもは免疫システムが発達中、かつ活発なので、風邪を引くとよく扁桃腺をはらす。
チンパンも幼い頃は、冬に風邪を引くたびに扁桃腺が腫れて何日も熱が出た。
小学校中学年くらいから扁桃腺も腫れなくなったけど」
「大人になっても扁桃腺炎が出るのは、身体全体のつながりに不調が起きているってことかも。
病状が相当進行しているなら仕方ないけど、可能ならば扁桃腺を切らずに済ませたいもんだよね。
まず喉は内臓で言えば腎臓。
だから、扁桃腺炎にしろ、甲状腺の不調にせよ、喉の不調は腎臓から来ている場合が多いんでしょ?」
「そのとおり。だから腎を養うようなことをすれば、喉の不調は軽減しやすい。
腎は冷えに弱いから、半身浴をやって、身体を温めるといい」
「不調を改善するための半身浴は40分は必要だもんね。冷え=上半身と下半身の温度差 を取れば、自然に腎は元氣になって行っちゃう」
「ただし、夏場の半身浴は汗が出やすいだけに、入浴中大量に水分を取り勝ち。内臓が水を欲しているだけに、すごく吸収してしまう。
それがかえって冷えの原因になるリスクもある。だからガブガブやるのではなく、水を噛むように、なめるようにチビチビ飲むのがいい」
「犬猫も水は飲むんじゃなくて、ピチャピチャなめているもんね」
「汗をかくと、塩分やミネラルも失われる。塩が不足すると、身体を引き締める力が落ちるので、熱を逃がしやすい状態になる。
これも冷えの原因になる。
だから半身浴後は味噌や粗塩などをなめて、塩分も摂取した方がいい。
過剰に塩分を摂り過ぎると、むくみの原因になるから、あくまで適度にだけど(特に夜の半身浴の場合)」
「昔の人は、夏は塩をなめて過ごしたって言うもんね。無理矢理冷やしたり、大量に水を飲むことはしなかったんだね。
熱を逃がさない身体にするには、肛門締めもいいかも?」
「金魚運動などの、胴体をゆっくりと左右に均等に捻る体操もいい。
そして腎には根菜などの根っ子の食べ物がいい。
ゴマや海草などの黒い食べ物も腎の薬になる。五行では腎の色は黒のため」
「喉に直接いい食べ物は梨だよね。喉の薬と言ってもいいくらい。
そろそろ店頭に梨が出回って来たから、相談者さんも積極的に食べると言いよね」
「鼻の詰まりも、口内や喉の不調の原因になりやすい。
口呼吸になるため、口内や喉が渇いて雑菌だらけになる。それが口内炎や歯周病、扁桃腺炎を引き起こす可能性もある。
喉の不調は首の捻じれや縮みから来ている場合もある。
仕事でパソコンを長時間使うと、テキメンに首が凝る。それが喉の不調につながる場合もある」
「典型が携帯電話の長電話。首と肩ではさんで話すから、首がドンドン歪んでいっちゃう。
電磁波も密着で直撃だし」
「首のコリや歪みを取るには、首のストレッチが必要。
前後左右に動かしたり、左右に捻じる。引っ掛かりがある方を特に念入りにほぐす。




この6方向を全部同時にやると回転になる。
顎で床と垂直に円を描くのも首に効く」
「古久澤先生の著書、『子ども整体』にも、首のストレッチがイラストつきで紹介されているもんね(P44~45)。
両掌をこすり合せて温めたら、その手で喉を撫で下ろすのもいいよね。
36回撫で下ろすと、甲状腺の病氣の予防になるから。お肌もキレイになっちゃう」
「甲状腺からは疑似女性ホルモンが出るので、婦人科系の不調も縁遠くなって行く。
ただし撫ですぎると、甲状腺が活発に働きすぎるので、女性の場合は36回でやめよう。
髪が薄い男性の場合は、好きなだけ撫で下ろしてOK。ホルモンが出るので増毛効果がある」
「首をほぐすには、蒸しタオルも有効。右の首筋や左の首筋、首の後ろ側など、特にコリを感じる箇所に長時間蒸しタオルを当てるといいよね。
タオルが冷めてきたら取り替え。タオル3枚分もやったら、相当首がほぐれちゃう」
「首と腕・手はつながっているので、腕をほぐすと間接的に首をほぐせる。
四つんばいになって、片腕を斜め前45度に出して内捻じり=親指側に捻じる。

もう片方の腕で上体を支えながら、胸を床に着けて、小さく左右にゆらす。
腕の筋肉と連動して、首の筋肉のコリがほぐれて行く。
首のコリを感じる人は、毎日2回くらいやることを習慣にするといい。
この体操は寝違えにも効く」
「経絡で言うと、大腸経に効いているよね。大腸経が活発になると、排泄力が抜群にアップしちゃう。
放射能の毒を出せるのは、この経絡だけだとも言われているし。
他に手首をほぐす体操もいいよね。首と手首は兄弟だから」
「足首も首と兄弟。だから足首をほぐすのも首に効く。
一番手軽なのが足首回し。左手と右足、または右手と左足で握手する。指が入りにくい人ほど、内臓が疲れている。
握手したら左右にゆっくりと大きく回す。入浴中などに時間をかけて行うといい。


組手でやるともっと効く。仰向けに寝た受け手の足を、施術側が太腿に乗せる。

握手はやりにくいので、受け手の親指に施術者の親指を引っ掛ける。

そのまま左右に足首を回す。
股関節に直接的に刺激が入るので、効果が早く出る」
「自分で足首回しをするには、足首と膝関節を曲げなきゃ出来ないから、股関節にダイレクトに刺激が行かないもんね」
「西式健康法でも、足と上体の病氣の関係について深く研究されている。
西式の理論は独特で、下の不調がジグザグ状に上に波及して行くと考えている。
左足首に故障がある人は、右膝の関節炎などになりやすく、放置しておくと、左下腹部に不調が波及して行く。
やがて不調は喉にまで達する。左足首が悪い人は、右の扁桃腺炎になりやすいという。
右足首が悪い人は左扁桃腺炎。両方の足首が悪い人は、どっちの扁桃腺にも不調が出やすい。
西先生の高弟には、甲田光雄先生などの医者も居た。甲田先生は臨床経験上も、この理論傾向に当てはまる患者が多かったと著書に書いている。
相談者さんも、足首回しで整えると、扁桃腺炎も軽減する可能性がある」
「西式には、他に扁桃腺炎に効く体操もあるの?」
「両手を万歳して、小さく前後に振る体操=毛管運動(もうかんうんどう)で、扁桃腺炎は良くなると教えている。
1~2分やったら少し休んで、何回も小まめに繰り返すことを薦めている。
チンパンは特に喉の不調は無いけれど、毛管運動をやると、首のコリが楽になるのが分かる。
腕と首は連動しているから当然。
古久澤先生は、西式も深く勉強された時期があり、毛管運動もブリージングストレッチの基本として取り入れられている」
「不調のある箇所に直接アプローチするよりも、離れた箇所からアプローチして修正するやり方を、本治法(ほんちほう)=根本から治す って言うんだよね。
グチャグチャにしたタオルは、真ん中に凸凹が出来ちゃう。凸がコリ=陽性過多、凹が痺れ=陰性過多。この凸凹を直接何とかしようとしても無理。こっちを整えれば、また別のところに凸凹が出来ちゃう」
「しかし、タオルの両端を持って引っ張れば、表面が平らかになる。凸凹には直接触れていないのに消せてしまったということ。
これが本治法。
ブリージングでは、『上(半身)の不調は下(半身)で治し、下(半身)の不調は上(半身)で治す』とも教える。
ブリージングストレッチに影響を与えた宮本武蔵も『遠くの敵を近くと思い、近くの敵を遠くと思え』と教えている」
「遠くの敵を近くと思えは、本治法に通じる=遠くに原因がある けど、『近くの敵を遠くに思え』を健康法に当てはめるとどうなるの?」
「目の前の近くの問題が、意外と身体の遠くまで影響を与えているということ。
腰痛を治したくて断食したところ、腸がクリーニングされた結果、目がよくなったり、白髪が黒くなったりと、全然関係ないと想っていたところにまで、効果が波及して行く場合がある。
身体は連動しているので、近くも遠くも関係なく響きあうということ」
「ところで相談者さんは、『仕事のストレスが扁桃腺炎の原因かも?』って医者に言われたんでしょ。
やっぱりそうなのかな?」
「大いに考えられる。特に氣になるのが、プロジェクトへの反対派と毎日のように激論を戦わせているということ。
かなり感情的になって、キツイ言葉のやりとりをしているんじゃないだろうか?」
「キツイ言葉、汚い言葉を使っていると、喉が汚れるって言うのが、東洋医学的な考え方だもんね。
『喉には仏がいる』って言う人も居るくらいだし。喉仏って言葉は伊達じゃないよね」
「実際に人の悪口を言いながらストレッチしても、全然筋肉が伸びない。
脳が、身体が、自分の言葉に反応してしまっているため。もちろん内臓や身体の各器官にも影響を与えている」
「日中、職場で反対派と口論して、そのうえ夜にお酒を飲みながら、悪口や愚痴を言っていたら、喉にドンドン悪影響を与えるかもね」
「聖書にも『口に入れるモノ=食べ物よりも、口から出るモノ=言葉が、あなた自身を汚すのだ』と教えている」
「自分と考え方が同じか違うかと言うことと、相手への好き嫌いは別問題だけど、アタシたちはついごっちゃにしてしまうもんね。
自分と同じ意見だと、『いい人だな』ってすぐ思っちゃいがち。その人が本当にいい人かどうかなんて分からないのに」
「逆もまたしかり。
坂本竜馬がまだ20代前半の頃、横浜だか長崎だったかの酒場で、西洋人が議論している様子をたまたま見かけた。
『あの西洋人ふたりは、意見も立場も違うのに、同じテーブルについて酒を酌み交わしながら、議論を続けている。
意見が合わないとなれば、すぐに刀を抜いて「斬る!」と騒ぐ、我が国と何と言う違いであろう。
改めなければいかん』
と深く感じ入ったと言う」
「やっぱり竜馬は若いときから考え方・感じ方が見事だよね。
でも、その竜馬自身が最後は暗殺されちゃったから、ある意味本当に難しいかも」
「竜馬が死んでから百五十年くらい経つけど、やっぱりいまでも日本人は意見の相違と、その人への好き嫌いを区別できるほど成熟しているとは言い難い。
多くの口論は、理性的と言うよりも、ゲンコツの代わりに言葉で殴りあっているような場合が少なからずある。
議論と現実の人間関係とをキッチリ区別するという点では、西洋の方が大人だと想う」
「『あなたのことは好きですけど、あなたのその意見には反対です』
『あなたのことは好きじゃありませんけど、あなたのその意見には賛成です』
って言える人は、病氣にもなりにくいし、仕事も上手くいきやすい って、古久澤先生はおっしゃっているよね」
「自分と違う意見でも、すぐに判断しないで、『カッコつき』で自分の中に入れておく。
将来自分が成長したら、いまより高く広い視野で判断できるから、その時残すか、捨てるか決めればいい。
これがブリージングが薦める大人の勉強法」
「マンダラ発想だよね。
仏教のマンダラには、仏と同じ図の中に、妖怪の類も描かれている。
妖怪や魑魅魍魎(ちみもうりょう)だって、いつかは仏のように尊い存在になれるかも知れないって考えるから。
ところで、相談者さんが望むような、氣功で反対者をゼロにするような技はあるの?」
「知らない(笑)。もしあったとしても使わない方がいい。反対者がゼロなんて不自然だから。
人間社会には『2:6:2の法則』というものがある」
「どういう法則?」
「何をやっても、何を言っても、2割は自分を支持してくれる人が現れる。
恋愛だって、『何であんな人に?』ってタイプに、うらやむような素敵な恋人が出来る場合がある」
「蓼(たで)食う虫も好き好き ってヤツだね」
「反対に、どんな素晴らしい理念、プラン、技術を提示しても、2割は反対者が現れる。
その2割をゼロにしようとしても、無駄な努力。
氣に入らない理由なんて、いくらでもつけられるから」
「嫌なモノは嫌!ってことだよね。
誰かに嫌われる要素が、同時に他の誰かから熱烈に支持される要素にもなり得るから、余計に厄介」
「陰陽論で言えば当たり前の話で、自分が何かを発信すれば、世界のどこかにそれを待っている人がいる。
だから当然反応が来る。その反応の中には、賞賛もあれば、批判もあるのも、これまた陰陽」
「相談者さんは、2割の反対者にこだわりすぎなのかもね?それでストレスを溜めてちゃ、身が持たないよ」
「反対に、2割の人に賛成されたからと言って、それで自信を持ちすぎるのも失敗の元。
ところで残りの6割は、『賛成でも反対でもない』『好きでも嫌いでもない』という、いわゆる日和見派。
実はモノゴトの成り行きを本当に握っているのは、この6割の日和見派」
「どういうこと?」
「6割の日和見派が、賛成・反対のどちらにつくかで、情勢は決する。
歴史を調べてみてもそうなっている。天下分け目と言われた、関ケ原の戦いは、東軍=徳川家康と、西軍=石田三成の戦いだった。
表面的な数からいえば、西軍の方が優勢だったんだけれど、内部は寄せ集めの日和見派が多かった」
「だから家康の事前の根回しで、次々に裏切りが起き、西軍はたったの1日で負けちゃったもんね」
「遥かな後年、明治維新の時も、実態は官軍=薩摩・長州、幕府軍=徳川家の対立だった。そこに日和見だった他の藩が、『官軍有利』と判断して尻馬に乗ったから、あっさり幕府は崩壊した。
歴史は色んな形で繰り返すということ」
「継続して成功している人は、その6割を常に押さえているってことか」
「実は健康問題も同じ。
一時期ブームになった『腸内細菌』でも、善玉菌・悪玉菌が注目された。
腸の中を善玉菌だけにしたり、悪玉菌をゼロにすることは出来ない。
善玉菌と悪玉菌を2対2とすれば、残りの6割はどちらでもない日和見菌。
この日和見菌が善玉菌につけば、スーパー健康になる。
反対に悪玉菌につけば、病氣に向かう。
腸内環境を整えるとは、日和見菌の方向性を誘導することとも言える」
「潜在意識も同じかもね。右へ行きたいと思う自分と、左へ行きたいと願う自分がいて、その中間のどっちでもいい・この場にとどまりたいと想っている多数派の自分がいる。
この日和見の自分をどっちにつけるかで、運命が変わっていくのかな?」
「という訳で、相談者さんが反対派をゼロにするのは無駄な努力。
万一反対派を一掃できたとしても、おそらく残った人の中から、また別の反対分子が出てくるであろう」
「自然は真空を嫌うってとこか。やっぱり陰陽論だよね」
「相談者さんは、6割の日和見派に働きかけ、社内に『風』を起こして行った方がいい。
相談者さんの呼吸=風が大きなうねりとなって、社内を吹き抜けて行けば、反対派も飲み込まれて、自然に協力せざるを得ない状況になって行くであろう。
『黒い三連星』よろしく、社内に『魂のジェットストリームアタック』を起こして欲しい」
「結局、そのガンダムネタのギャグが言いたかったわけか・・・・・」
(虎徹のワン!ポイントコメント)
ブリージングスタッフ・ふぐじろう先生のペットの虎徹です~。

写真は、お口のストレッチをされているボクです。
よからぬ言葉を口にしたり、良くないことを想っていると、だんだん口が歪んできます。
口は運命と深く関わるので、ブリージングには口や下のストレッチもやります。
汚い言葉で汚れた喉を浄化するには、般若心経などのお経を唱えるのもいいですね。
自分の『喉仏』に響かせるつもりで唱えると、一層効果があるみたいですよ~。
つづく
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