聴く力を高めれば、人生が変わる
- 2015/04/19
- 08:00
「『人の話を聞いていない』とよく言われます。
耳鼻科で検査してもらいましたが、特に異常は無いとのことでした。
他にどんな原因が考えられるでしょうか?
話が聞けない男リターンズ」
「耳そのものに異常が無いとすれば、身体全体の歪みから、耳の不調が来ている可能性があるよね」
「そのとおり。
古久澤先生の師・伊藤昇先生の著書『身体革命』にも、耳鳴りや難聴について触れられている(73~74P)。
まず、首が捻じれると、耳の能力が落ちやすい」
「頸椎の上部・中部からは、脳や顔に行く神経が出ているからだよね。
だから、頸椎が捻じれたり、詰まったりすると、神経が圧迫されて、耳鳴りや難聴が出やすい」
「『身体革命』には、身体(背中・胴体)の固さと、足腰の弱さが、首の捻じれの原因になるとも書かれている。
足腰=土台の力が抜けていると、重心がかかって、首に力が入って固くなる。
首が固いと、あらゆる能力の発揮にブレーキがかかる。
ボクシングのパンチや、武道の突き蹴りを出す時に、首があらぬ方向に捻じれてしまうことを頸椎反射(けいついはんしゃ)と言う。
力もロスされるし、的を正確に狙えなくなるし、隙は出来るし、捻じれで自分の首を痛めるしで、いいことは何もない。
もちろん、耳の聞えも悪くなる。
首が捻れた人は、日常生活の動作でも、同じことをやっているから、その蓄積で年々不調が出てくる」
「足腰の弱さを改善するには、屈伸や四股を踏むことだよね。
下半身のブリージングストレッチをやり込むのも有効」
「『身体革命』には、『重心が左右の足のどちらかに偏ると、首が傾く。傾いた側の耳の聞えが悪くなる』とも書かれている。
傾いた側の耳周辺が圧迫されるから当然。
重心の左右差の解消法として、『伸ばす・縮める』の体操が薦められている。
左右の足に交互に重心をかけて、かけた側の体側を伸ばす動き。

重心の左右差が解消されて行き、背中も柔らかくなって行く。首の傾きも解消されていく」
「古久澤先生の著書『しあわせを引き寄せるカラダ』に紹介されている、屈伸体操もいいよね(P18~20)。
その場で目をつぶって足踏みすると、重心に左右差がある人は、重心がかかった側に位置が移動しちゃう。
肩幅に足を広げて立ち、重心がかかった側の足を半歩前に出して、軽く屈伸。


これで重心の左右差が修正されちゃうってわけ」
「もちろん、首そのもののストレッチも有効。
首が右に傾いて、右側面が縮んでいるとすれば、両手を組んで左わき腹に引っ掛ける。これで力が逃げない体勢が出来る。

首を左に倒して、左手を右のコメカミに当て、手の重みをかけると、首の右側面がストレッチされていく。
首の傾きが修正される。

他にも、首を捻じったり、回転させたりと、色々なストレッチがある。
古久澤先生の著書『子ども整体』の44~45ページに、イラストつきで多種類紹介されているので、参照してほしい」
「首はデリケートだから、ゆっくりとストレッチすることが大事だよね。
そして首だけやっても、下が歪んでいると、すぐ元に戻っちゃう。
だから骨盤・肩甲骨の歪みを整えるのと並行して行うことが肝心」
「『身体革命』には、腎臓が弱っても、耳に不調が出ると書いてある。
『子ども整体』にも、腎臓を刺激すると、耳の能力がアップすると書かれている(43P)。
腎臓を刺激するには、左右のウエスト部を伸ばすこと。ここは腎の急所。
片膝立ちで、両手で肋骨を上げる体操が有効。

この体操も、『伸ばす・縮める』の動きになっている」
「腎臓は左右の腰の少し上にあるから、この部分を捻じる体操もいいよね。
仰向け寝の金魚運動がおススメ。
両膝を立てて、ゆっくりと左右に交互に倒していく。



あと半身浴も、腎臓を温めて元氣にしてくれるし。半身浴=温腎浴。
食事法としては、黒いモノ=根菜、海藻、ゴマなど が腎に効くから、意識的に摂ることだよね」
「16時間酵素断食も良い。と言うのは、難聴や耳鳴りには、動脈硬化も影響するからである。
血管が固くなれば、当然血行も滞るから、聴力も低下する理屈。
だから酵素断食で血液、血管を浄化することが効く。
そして、体操で下半身を中心に、血行を円滑にしていくこと。血液の7割は下半身に集まっているため」
古久澤先生のメルマガとブログには、手軽に実践できる、カラダの改善情報が満載。
「呼吸で人生をストレッチする!」
「夢をかなえる心のストレッチ」
ブログ「青い空と碧い海」
ブリージングスタッフ・ふぐじろう先生のメルマガとブログはこちらです。
メルマガ「小顔なんて簡単!」
ブログ「ふぐじろうのブリージングストレッチ日記」
ブリージング指導員のワッシー先生が、ブログを始めました!
ワッシー先生は、東東京や、千葉を中心に活動しています。
しなやかなカラダでイキイキと生きよう!
「でも相談者さんが人の話を聞けないのはさ~、性格的な問題もあるのかもよ?
その場合は、どうやって解決するの?」
「確かに人の話をきかないのは、注意力散漫ということも考えられる。
しかし、聴覚を鍛えること自体が、注意力のレベルアップを促す。
目を閉じて、静かにすると、聴覚に意識が集中する。視覚は外部にドンドン拡散して行くし、過去や未来の情景をイメージすることも出来る=陰性。
それに対して、聴覚はいま現在をしっかりと感じ取る力=陽性。だから内観の習慣をつけるだけで、注意力はアップして行く。これも『子ども整体』の43Pに書かれている」
「聴覚は内へ!内へ!と向かう力だしね。
内観を習慣にすると、自分の本音も明らかになるかも。
他人の話を聞けない人は、自分の身体・心の声も聴いていないしね。
だからしあわせになりづらいんだよね」
「陽性過多の性格の人は、自分が発信することにばかり氣が行って、受信がおろそかになる傾向がある。
しかし、心身一如(しんしんいちにょ)だから、身体を整えて行くことによって、心・性格も変えて行ける。
これまた『身体革命』に書かれているけれど、身体が右側に捻じれている人は、右側からの声・音は聞き取りやすい。
しかし、左側からは聞き取りにくく、伝達ミスが起こりやすい(P166~167)」
「そう言えばチンパン君も、去年の筑波氣功合宿で、この実演役になったよね。
目隠しして正座し、四方で手を叩いて貰って、音がした方向を指差す実験。
ある方角だけは正しく聞き取れず、全然違う方向を指差してたじゃん(笑)。
何回やっても同じだったよね。あれが歪み・捻じれってことか」
「その方向が死角・弱点となる。占いで言うと凶の方位。
だから身体さえ整えちゃえば、方位の吉凶も関係なくなる。体操は運命さえ変えられるということ」
「自分が人の話を聞くのは苦手だと思ったら、聞き上手な人を参考にするのもいいかも?
相談者さんの身の回りに、結構いる筈だよ」
「他人の話を聞くのが本職の人の、本を読むのもいい。
個人的には、カウンセラーの河合隼雄(かわいはやお)さんの本がおススメ」
「もう亡くなっちゃったけど、日本にユング派のカウンセリングを持ち込んで、普及させた人だよね」
「そのとおり。
チンパンは15年ほど前に、河合さんの本を初めて読んだ。
『上手く言葉に出来ないけど、この人は普通の人と何か違うぞ?』
と感じた。
そのあと、毎年1回くらい、河合さんの著作を読み返していた。
やがてブリージングで氣功を稽古・勉強するようになり、
『河合さんの手法は、かなり氣功と重なる面があるのでは?』
と感じるようになった」
「たとえば?」
「カウンセリングは、言葉を使って患者を治療するものだと思われている。
しかし河合さんは、カウンセラーの方から『ああしなさい』と指示するのは厳禁だと言う。
まあ、カウンセリングにも色んな手法・考え方があるみたいだけど」
「カウンセラーが、ただ『ふんふん』と話を聞いているうちに、やがて患者さんが自分で治っていくって、河合さんは書いてるよね。
普通に考えたら、なんでそれで治るの?って思うけど」
「もちろん、ただ聞いているだけだと治らない。
カウンセラーが、患者の苦しみにありありと<共感>しながら聞くことが大切。
患者の辛さを我が事のように受け止めながら、それでも何もしない、提案しないで、黙って聞いていると言うのは、膨大なエネルギーを使うと言う。
氣功も最初は大きく身体を動かす技が多い。
しかし、上達するにつれて、だんだん小さく静かな動きに進んでいく」
「立禅(りつぜん)に至っては、ただ手で円をつくって、じっと立っているだけだもんね」

「しかし、静かな動き、静止している動きでも、意念(いねん)=イメージを持って行うと、内部ではすごいエネルギーが動いている。
カウンセラーが共感しながら、黙って患者と向かい合っている姿も、これと通じるものがある。
河合さんは、『何もしないでいることに全力を注ぐ』と言っている」
「無関心で何もしないのとは、訳が違うって訳か」
「具体的な解決策を提示したり、カウンセラー自身が動いたりする方がよほど楽。
しかし、それではエネルギーが散ってしまって、結局上手く行かない。
フラフラになりながら、患者の問題を一緒に抱えているうちに、エネルギーが伝播して行く。
やがて患者自らが変わり始めたり、患者の周囲の人間関係が大きく動き始める。
そうやって問題が根っ子から改善されていく」
「う~ん、それって、氣=エネルギーで治しているって言ってもいいかも?
氣功で言う大周天(だいしゅうてん)=自分と世界の間で氣を交換する だよ」
「聴くことについても、河合さんは多くの言葉を遺している。
患者は、自分の家族のこと、友人のこと、職場の同僚・上司などについて、『困ったこと』を色々言う。
未熟なカウンセラーは、個々の事例に捉われて、『固く』なって聞いてしまう。
しかし、患者が本当に訴えたいことは、そこにはない」
「だって、自分の本音って、なかなか自分にも分からないもんね
まして患者さんだったら、辛くて口に出来ないことも多いだろうし」
「だから、個々の話に捉われることなく、全方位的にボーッとして聴いていることが大事だと、河合さんは言う。
つまり日常の意識とは違う、変性意識状態で聴くこと。
あまりボーッとして聴いていると、本当に寝てしまうけど(笑)、そこを持ちこたえて聴く」
「氣功で瞑想中や内観中に、寝ないで意識を保つのと似ているかも?」
「そうやって聴いているうちに、やがて患者の本音・問題の本質が浮き上がってくると言う。
まさしく聴くこと自在=観音(かんのん)の境地。
河合さんのモットーは無為自然(むいしぜん)。老子・荘子も愛読していたと言う。
ユングが易経を研究していたこともあり、河合さん自身、個人的に易を立てることもあったとのこと。
他にも、氣功のヒントになることがいっぱい書いてあるので、読んで損はない。
もちろん聞き上手になるための教えも満載」
「アマゾンでいっぱい買えるもんね。特に対談本や講演本が読みやすいですよ~」
(虎徹のワン!ポイントコメント)
ブリージングスタッフ・ふぐじろう先生のペットの虎徹です~。

写真はオモチャのボールと向かい合っているボクです。
ボールにはアンパンマンのような顔が描いてありますが、噛むと『キュッ!キュッ!』と心地よい音がします。
どういう仕組みになっているんだろう・・・・・。
聞き上手になるには、理解を焦らず、じっくりと向き合うことです。
世の中に『話し方教室』がいっぱいあるのに、『聞き方教室』が無いのは不思議なことです。
聞き上手になれば、コミュニケーションも上手くなるし、お金も人もいっぱい集まってくるでしょう。
読者のみなさんは、ブリージングメソッドで心身を整えて聴く力を高め、豊かでモテモテの人生を歩んでください~。
つづく
耳鼻科で検査してもらいましたが、特に異常は無いとのことでした。
他にどんな原因が考えられるでしょうか?
話が聞けない男リターンズ」
「耳そのものに異常が無いとすれば、身体全体の歪みから、耳の不調が来ている可能性があるよね」
「そのとおり。
古久澤先生の師・伊藤昇先生の著書『身体革命』にも、耳鳴りや難聴について触れられている(73~74P)。
まず、首が捻じれると、耳の能力が落ちやすい」
「頸椎の上部・中部からは、脳や顔に行く神経が出ているからだよね。
だから、頸椎が捻じれたり、詰まったりすると、神経が圧迫されて、耳鳴りや難聴が出やすい」
「『身体革命』には、身体(背中・胴体)の固さと、足腰の弱さが、首の捻じれの原因になるとも書かれている。
足腰=土台の力が抜けていると、重心がかかって、首に力が入って固くなる。
首が固いと、あらゆる能力の発揮にブレーキがかかる。
ボクシングのパンチや、武道の突き蹴りを出す時に、首があらぬ方向に捻じれてしまうことを頸椎反射(けいついはんしゃ)と言う。
力もロスされるし、的を正確に狙えなくなるし、隙は出来るし、捻じれで自分の首を痛めるしで、いいことは何もない。
もちろん、耳の聞えも悪くなる。
首が捻れた人は、日常生活の動作でも、同じことをやっているから、その蓄積で年々不調が出てくる」
「足腰の弱さを改善するには、屈伸や四股を踏むことだよね。
下半身のブリージングストレッチをやり込むのも有効」
「『身体革命』には、『重心が左右の足のどちらかに偏ると、首が傾く。傾いた側の耳の聞えが悪くなる』とも書かれている。
傾いた側の耳周辺が圧迫されるから当然。
重心の左右差の解消法として、『伸ばす・縮める』の体操が薦められている。
左右の足に交互に重心をかけて、かけた側の体側を伸ばす動き。

重心の左右差が解消されて行き、背中も柔らかくなって行く。首の傾きも解消されていく」
「古久澤先生の著書『しあわせを引き寄せるカラダ』に紹介されている、屈伸体操もいいよね(P18~20)。
その場で目をつぶって足踏みすると、重心に左右差がある人は、重心がかかった側に位置が移動しちゃう。
肩幅に足を広げて立ち、重心がかかった側の足を半歩前に出して、軽く屈伸。


これで重心の左右差が修正されちゃうってわけ」
「もちろん、首そのもののストレッチも有効。
首が右に傾いて、右側面が縮んでいるとすれば、両手を組んで左わき腹に引っ掛ける。これで力が逃げない体勢が出来る。

首を左に倒して、左手を右のコメカミに当て、手の重みをかけると、首の右側面がストレッチされていく。
首の傾きが修正される。

他にも、首を捻じったり、回転させたりと、色々なストレッチがある。
古久澤先生の著書『子ども整体』の44~45ページに、イラストつきで多種類紹介されているので、参照してほしい」
「首はデリケートだから、ゆっくりとストレッチすることが大事だよね。
そして首だけやっても、下が歪んでいると、すぐ元に戻っちゃう。
だから骨盤・肩甲骨の歪みを整えるのと並行して行うことが肝心」
「『身体革命』には、腎臓が弱っても、耳に不調が出ると書いてある。
『子ども整体』にも、腎臓を刺激すると、耳の能力がアップすると書かれている(43P)。
腎臓を刺激するには、左右のウエスト部を伸ばすこと。ここは腎の急所。
片膝立ちで、両手で肋骨を上げる体操が有効。

この体操も、『伸ばす・縮める』の動きになっている」
「腎臓は左右の腰の少し上にあるから、この部分を捻じる体操もいいよね。
仰向け寝の金魚運動がおススメ。
両膝を立てて、ゆっくりと左右に交互に倒していく。



あと半身浴も、腎臓を温めて元氣にしてくれるし。半身浴=温腎浴。
食事法としては、黒いモノ=根菜、海藻、ゴマなど が腎に効くから、意識的に摂ることだよね」
「16時間酵素断食も良い。と言うのは、難聴や耳鳴りには、動脈硬化も影響するからである。
血管が固くなれば、当然血行も滞るから、聴力も低下する理屈。
だから酵素断食で血液、血管を浄化することが効く。
そして、体操で下半身を中心に、血行を円滑にしていくこと。血液の7割は下半身に集まっているため」
古久澤先生のメルマガとブログには、手軽に実践できる、カラダの改善情報が満載。
「呼吸で人生をストレッチする!」
「夢をかなえる心のストレッチ」
ブログ「青い空と碧い海」
ブリージングスタッフ・ふぐじろう先生のメルマガとブログはこちらです。
メルマガ「小顔なんて簡単!」
ブログ「ふぐじろうのブリージングストレッチ日記」
ブリージング指導員のワッシー先生が、ブログを始めました!
ワッシー先生は、東東京や、千葉を中心に活動しています。
しなやかなカラダでイキイキと生きよう!
「でも相談者さんが人の話を聞けないのはさ~、性格的な問題もあるのかもよ?
その場合は、どうやって解決するの?」
「確かに人の話をきかないのは、注意力散漫ということも考えられる。
しかし、聴覚を鍛えること自体が、注意力のレベルアップを促す。
目を閉じて、静かにすると、聴覚に意識が集中する。視覚は外部にドンドン拡散して行くし、過去や未来の情景をイメージすることも出来る=陰性。
それに対して、聴覚はいま現在をしっかりと感じ取る力=陽性。だから内観の習慣をつけるだけで、注意力はアップして行く。これも『子ども整体』の43Pに書かれている」
「聴覚は内へ!内へ!と向かう力だしね。
内観を習慣にすると、自分の本音も明らかになるかも。
他人の話を聞けない人は、自分の身体・心の声も聴いていないしね。
だからしあわせになりづらいんだよね」
「陽性過多の性格の人は、自分が発信することにばかり氣が行って、受信がおろそかになる傾向がある。
しかし、心身一如(しんしんいちにょ)だから、身体を整えて行くことによって、心・性格も変えて行ける。
これまた『身体革命』に書かれているけれど、身体が右側に捻じれている人は、右側からの声・音は聞き取りやすい。
しかし、左側からは聞き取りにくく、伝達ミスが起こりやすい(P166~167)」
「そう言えばチンパン君も、去年の筑波氣功合宿で、この実演役になったよね。
目隠しして正座し、四方で手を叩いて貰って、音がした方向を指差す実験。
ある方角だけは正しく聞き取れず、全然違う方向を指差してたじゃん(笑)。
何回やっても同じだったよね。あれが歪み・捻じれってことか」
「その方向が死角・弱点となる。占いで言うと凶の方位。
だから身体さえ整えちゃえば、方位の吉凶も関係なくなる。体操は運命さえ変えられるということ」
「自分が人の話を聞くのは苦手だと思ったら、聞き上手な人を参考にするのもいいかも?
相談者さんの身の回りに、結構いる筈だよ」
「他人の話を聞くのが本職の人の、本を読むのもいい。
個人的には、カウンセラーの河合隼雄(かわいはやお)さんの本がおススメ」
「もう亡くなっちゃったけど、日本にユング派のカウンセリングを持ち込んで、普及させた人だよね」
「そのとおり。
チンパンは15年ほど前に、河合さんの本を初めて読んだ。
『上手く言葉に出来ないけど、この人は普通の人と何か違うぞ?』
と感じた。
そのあと、毎年1回くらい、河合さんの著作を読み返していた。
やがてブリージングで氣功を稽古・勉強するようになり、
『河合さんの手法は、かなり氣功と重なる面があるのでは?』
と感じるようになった」
「たとえば?」
「カウンセリングは、言葉を使って患者を治療するものだと思われている。
しかし河合さんは、カウンセラーの方から『ああしなさい』と指示するのは厳禁だと言う。
まあ、カウンセリングにも色んな手法・考え方があるみたいだけど」
「カウンセラーが、ただ『ふんふん』と話を聞いているうちに、やがて患者さんが自分で治っていくって、河合さんは書いてるよね。
普通に考えたら、なんでそれで治るの?って思うけど」
「もちろん、ただ聞いているだけだと治らない。
カウンセラーが、患者の苦しみにありありと<共感>しながら聞くことが大切。
患者の辛さを我が事のように受け止めながら、それでも何もしない、提案しないで、黙って聞いていると言うのは、膨大なエネルギーを使うと言う。
氣功も最初は大きく身体を動かす技が多い。
しかし、上達するにつれて、だんだん小さく静かな動きに進んでいく」
「立禅(りつぜん)に至っては、ただ手で円をつくって、じっと立っているだけだもんね」

「しかし、静かな動き、静止している動きでも、意念(いねん)=イメージを持って行うと、内部ではすごいエネルギーが動いている。
カウンセラーが共感しながら、黙って患者と向かい合っている姿も、これと通じるものがある。
河合さんは、『何もしないでいることに全力を注ぐ』と言っている」
「無関心で何もしないのとは、訳が違うって訳か」
「具体的な解決策を提示したり、カウンセラー自身が動いたりする方がよほど楽。
しかし、それではエネルギーが散ってしまって、結局上手く行かない。
フラフラになりながら、患者の問題を一緒に抱えているうちに、エネルギーが伝播して行く。
やがて患者自らが変わり始めたり、患者の周囲の人間関係が大きく動き始める。
そうやって問題が根っ子から改善されていく」
「う~ん、それって、氣=エネルギーで治しているって言ってもいいかも?
氣功で言う大周天(だいしゅうてん)=自分と世界の間で氣を交換する だよ」
「聴くことについても、河合さんは多くの言葉を遺している。
患者は、自分の家族のこと、友人のこと、職場の同僚・上司などについて、『困ったこと』を色々言う。
未熟なカウンセラーは、個々の事例に捉われて、『固く』なって聞いてしまう。
しかし、患者が本当に訴えたいことは、そこにはない」
「だって、自分の本音って、なかなか自分にも分からないもんね
まして患者さんだったら、辛くて口に出来ないことも多いだろうし」
「だから、個々の話に捉われることなく、全方位的にボーッとして聴いていることが大事だと、河合さんは言う。
つまり日常の意識とは違う、変性意識状態で聴くこと。
あまりボーッとして聴いていると、本当に寝てしまうけど(笑)、そこを持ちこたえて聴く」
「氣功で瞑想中や内観中に、寝ないで意識を保つのと似ているかも?」
「そうやって聴いているうちに、やがて患者の本音・問題の本質が浮き上がってくると言う。
まさしく聴くこと自在=観音(かんのん)の境地。
河合さんのモットーは無為自然(むいしぜん)。老子・荘子も愛読していたと言う。
ユングが易経を研究していたこともあり、河合さん自身、個人的に易を立てることもあったとのこと。
他にも、氣功のヒントになることがいっぱい書いてあるので、読んで損はない。
もちろん聞き上手になるための教えも満載」
「アマゾンでいっぱい買えるもんね。特に対談本や講演本が読みやすいですよ~」
(虎徹のワン!ポイントコメント)
ブリージングスタッフ・ふぐじろう先生のペットの虎徹です~。

写真はオモチャのボールと向かい合っているボクです。
ボールにはアンパンマンのような顔が描いてありますが、噛むと『キュッ!キュッ!』と心地よい音がします。
どういう仕組みになっているんだろう・・・・・。
聞き上手になるには、理解を焦らず、じっくりと向き合うことです。
世の中に『話し方教室』がいっぱいあるのに、『聞き方教室』が無いのは不思議なことです。
聞き上手になれば、コミュニケーションも上手くなるし、お金も人もいっぱい集まってくるでしょう。
読者のみなさんは、ブリージングメソッドで心身を整えて聴く力を高め、豊かでモテモテの人生を歩んでください~。
つづく
スポンサーサイト