スワイショウをやり込めば、人生は全て間に合う
- 2015/02/15
- 08:00
「今年になってから、前後スワイショウを毎日5~10分ほどやっていますが、余り自分が変わったと言う実感がありません。
スワイショウって、何に効くんでしょうか?
40分は退屈・苦痛で、とても出来ません。立ちっぱなしで、足もきついです。
くじけそうなカメ」
「たとえ5~10分でも、毎日スワイショウをやっていたら、自覚は無くても確実に心身に効いているよね?」
「そのとおり。ゼロだったり、時々やるのとは、天地の差がある。
そうは言っても、同時に冷静に考えれば、10分間はやはり10分間の効果しかない。
たとえば毎日10分ジョギングしたら、どれだけ痩せるだろうか?と自問すれば分かること」
「確かに10分じゃ痩せないよね(笑)。
毎日40分走っていても体重が落ちなかったら、はじめて食生活の見直しとか、他の原因を考えるって話になるけど。
相談者さんも、目覚ましい変化を期待するんだったら、もっと時間を増やさなきゃダメだよね。やっぱり40分?」
「40分が人の脳・心身を変える基本単位。
逆に言えば、それ以上長い時間やっても、効果はそれほど変わらない。120分やったら、40分間の3倍の効果があるというものでもない」
「座禅でも、40分で一区切りにするお寺が多いって言うもんね。
その理由は?」
「人間の脳がそういう性質だから。そのことを話す前に、まずスワイショウのやり方についてオサライしよう。
実はスワイショウと言っても、氣功の門派によって色々なやり方がある」
「胴体と両腕を、デンデン太鼓のように捻るスワイショウもあるけど、ブリージングではまず前後に腕を振るスワイショウを基本にしているよね。
捻じりスワイショウは、氣が上がりやすいから」
「正解。
前後スワイショウのやり方は、古久澤先生の著書『しあわせを引き寄せるカラダ』にも紹介されている(P80~81)。
両足を腰幅に開いて立ち、足先は前に向けてまっすぐ平行にする。
膝を軽く緩めて、背筋をまっすぐ伸ばして、顎を引く。両腕は脱力して垂らす」


「その姿勢から、肘を伸ばしたまま、両手を鳩尾の高さに持ち上げるんだよね。


力を抜くと、腕が重みで落下しちゃう。

やや身体の後方まで振られた腕は、同じ軌跡を描いて鳩尾の高さまで戻ってくる。
両腕のブランコ運動を、ずっと続けるのがスワイショウだよね」
「スワイショウの形自体は、ほとんどの人間が取れる。
身体が固くても、高齢者であっても関係なし。つまり死ぬまで稽古できる」
「だって、見た目はただの腕振り運動だもん。
でも、その中身を探っていくと、意外と難しいんだよね」
「『しあわせを引き寄せるカラダ』にも書かれているように、手を前に振った時は踵に重心が行き、手を後ろに振った時はつま先に重心がかかる。
振っている手=陽 よりも、足裏の重心移動=陰 に意識を向けることが重要。
『氣や重みを下』に向けることがクセになっている人間は強い。人間、失敗するときは必ず上にばっかり意識が行ってしまっている」
「地=現実に足をつける力が養われるわけだね。踏ん張っているんじゃなくて、柔らかく地球に乗ることも出来るようになって行くし」
「背骨を固めて、腕だけ一生懸命振っている人も間違い。
腕を振るのと連動して、背骨もクニャクニャと柔らかく前後に動くのがスワイショウ」
「腕の動きによって背骨が揺れるのか、背骨の揺れによって腕のブランコ運動しているのか、渾然一体としている状態がいいんだよね。
身体が水を入れた皮袋のようになって、微妙に揺れ続けるのがスワイショウ」
「そうういう身体だと、全身の重みを、手に乗せられるようになる。
中国拳法や合氣道などの演武で、小柄な老人が、屈強な若者の突き蹴りを手で受け流すシーンがよくある。
若者は重心や体勢をあっさり崩される。
腕の力だけで比較したら、老人に勝ち目は無いけれど、若者の片手に、老人の全体重が瞬時にかかったなら話は別。
体重差・体格差なんか関係なくなる」
「手に自在に体重を乗せられたら、整体をやるときも楽に効かせられるよね。あらゆる手仕事が楽になっちゃう」
「『しあわせを引き寄せるカラダ』には、132~135ページにも、スワイショウについて記述されている。
つまり、それだけ重要な技だということ。
『40分やるのは、退屈・苦痛だ』と訴える、相談者さんへの答えもちゃんと書いてある。
スワイショウによって、自分の身体=筋肉・関節・氣血の流れが緩んで行く様子を、体感・観察しなさい と」
「自分の身体の変化と向き合えたら、退屈なんかする訳ないもんね。
スワイショウは『動く瞑想』だから。
瞑想するためには、余り腕を速く振っちゃダメ。血圧が上がったり、呼吸が乱れたりして逆効果。
2秒に1回くらいの、穏やかなペースで振っていると、大脳の過剰な働きが、だんだん静まって行っちゃう」
「スワイショウは捨法(しゃほう)。心身に溜まった邪氣、不要な緊張、ストレスなど=マイナスを、腕を振ることで捨てて行く。
チンパンも、肩甲骨や首回りが強張ってくると、毎日スワイショウを40分やることにしている。
2~3日続けると、明らかにコリがほぐれてくることが実感できる」
「スワイショウで、氣の通り道を塞いでいた邪氣や緊張が捨てられると、氣血の流れがスムーズになって、心身が変わっていくわけか。
でも、どこにどんな形で効くかは、その人の歪みの型や、疲れの溜まっている場所によって違うんだよね」
「そういうこと。
余剰になった氣は、その人にとって一番修復が必要な箇所に、最優先で流れる。酵素と似ている。
肩こりが無くなったり、視力が上がる人も居るだろう。生理痛が改善される人も居る」
「女性だったら、キレイになったり、若々しくなることもあるかも知れないよね。
仕事や運動が、上手になる場合もあるかも知れないし」
「人間の三大問題=健康・お金・人間関係を、全部解決してくれるのは、<リラックス>であると、『しあわせを引き寄せるカラダ』の134ページに明記されている。
健康問題について言えば、
『癌を初めとする難病は、下手に治療しないで放っておけ。かえって寿命が縮む。
身体の自然治癒力に任せるのが一番』
だと主張する人が、近年増えてきている」
「ヨガで言う、『治さない治し方』に似ているね。
でも、本当に何もしないで放っておいたら、死んじゃうでしょ?」
「そういうこと。自然治癒力を発動させるために、鍵となるのが<リラックス>。
リラックスしようと意識しても、なかなかリラックスできるものではない。
スワイショウは身体を通して、リラックスを体現する技。
リラックス=大脳の働き過ぎを鎮めることで、自然治癒力をつかさどる、間脳が元氣になる」
「人間関係がこじれて悩んでいる時も、プライドや損得勘定に捉われて、固くなっている面が大きいもんね。
柔らかくなっちゃえば、解決する場合も多いかも?
お金とリラックスの関係は、ちょっと分からないな」
「ブリージング新春セミナーでも触れられたけど、
『人にリラックスと元氣を提供するビジネスは、どんなに時代が変わっても廃れない』
と言うのが、ひとつの回答。
たとえば、飲み屋はどんな不景氣・動乱の時代でも無くならない。
現実がきつい時ほど、みんなお酒を飲んで、リラックスしたがるからである」
「確かに。飲み屋の大将や女将さんに、愚痴をこぼして、リラックスしたいってお客も多いしね」
「健康法教室は、リラックスばかりでなく、元氣になる方法も提供できるので、不変に栄え続ける可能性を秘めた業種」
「スワイショウやマッサージ系の基本ストレッチは、リラックスを提供するってわけか。
元氣になるのは、立禅(りつぜん)とか、トレーニング系の体操?」
「立禅は、氣功で言う補法(ほほう)。
両手で地面と平行に円を描いて、40分ほどたち続けていると、外界からプラスの氣を取り込める。
プラスの氣を充填することで、最終的には体調も良くなるし、問題も解決していく。
しかし、最初はエネルギーが増えた分、症状や問題が派手に出やすいリスクもある」
「だから初心者は、まず捨法でマイナスを捨てた方が安全ってことだね」
「捨てたあとに、少しずつプラスの氣を足していくと、早く変わりやすい。
なぜスワイショウを40分やるのがベストかと言うと、最初の30分くらいは、刺激が身体・心・脳の深層部にまで届いていないからである」
「表面の筋肉の緊張を取るために、スワイショウの刺激が使われちゃうってこと?」
「そのとおり。30分を経過した頃に、深層部に刺激が届き始める。
脳も単調な振り子運動の繰り返しで、催眠モード=変性意識(へんせいいしき)状態に入っている。
つまり、脳の回路が変わり始める」
「変性意識状態の時に、『私は日々、あらゆる面で、ますます良くなっている』とか暗示・マントラを入れると、スムーズに入っていちゃうんだよね。
40分のスワイショウと言っても、最後の10分間が勝負ってことか」
「正解。39分じゃダメ(笑)。
スワイショウをやる時は、視線は最初に決めた、前方の一点を見続けなきゃいけないけど、終わる時は目を閉じてもいい。
だんだん小さくなって行く振り子運動を味わう」
「手がジ~ン!として、暖かい手袋をはめた時の状態になっているよね。
掌にも赤血球が集まって、タラコ色になっちゃうし」
「こういう時に、手のセンサー=感じる力 が高まっていく。
触覚という人間・動物にとって一番根源的な感覚を、スワイショウは高めてくれる」
「ところで、相談者さんは、40分立ち続けると、足がきついんだって。
その点はどうすればいいのかな?」
「正直な話、40分立ち続けられるくらいの脚力は欲しい。
足はだんだん鍛えて行くとして、きついんだったら、中途から椅子に座ってやってもOK。
背もたれの無い丸椅子が、腕をぶつけずに振れるのでおススメ。


お尻=骨盤の重心移動を、足裏同様に感じ取ればいい。
だから、膝などを痛めて立てない人でも、スワイショウは稽古出来ると言うこと」
「相談者さんも、だんだん心身が練れて来れば、40分くらいは平氣でスワイショウが出来るようになるかもね。
ジョギングだって、初心者が40分走ったらすごく長く感じるけど、毎日の習慣にしている人だったら、あっという間に感じるだろうし」
「そういうこと。
40分も誰にも邪魔されずに、自分の身体と静かに向き合えると言うのは、実はすごく贅沢な時間。
静けさが無いと、人間は自ら余計なことをして、不幸になりやすい。
相談者さんは、スワイショウを今年のテーマにするくらいの覚悟で取り組むといいと思う」
「本当は一生やるものなんだけどね。
スワイショウは、氣功の準備運動くらいに思っている人も居るけど、これ一つで人生全部間に合っちゃうくらいのすごい技だもんね」
「スワイショウについて語り出したら、まだ全然終わらないので、今日はここまで。
近いうちに続きをやると思うので、お楽しみに」
(虎徹のワン!ポイントコメント)
ブリージングスタッフふぐじろう先生のペットの虎徹です~。

写真は去年の夏、地方に遊びに行ったときに、自然の野山を眺めて、目を細めているボクです。
犬は四つ足なので、残念ながらスワイショウが出来ませんが(笑)、ボクの遠くを眺める視線を参考にしてください。
氣功では陰目(いんもく)と言います。全体をぼんやりと眺めているように観る目の使い方です。
見よう!見よう!と目に力を入れて見るのが陽目(ようもく)。近視眼的・部分的にしかモノゴトが見えなくなります。
『しあわせを引き寄せるカラダ』で例に引かれている、『ウサギとカメ』では、ウサギが陽目で、カメが陰目ですね。
ウサギは『もう勝負がついた』と勝手に判断して、中途で休んだ=継続を止めちゃったから、カメに負けたんです。
このお話から引き出せる教訓はたくさんありますが、『モノゴトを投げ出す秘訣は、中途で評価することだ』とも言えると思います。
相談者さんも、効果を焦らず、淡々と続けて行きましょ~。
つづく
スワイショウって、何に効くんでしょうか?
40分は退屈・苦痛で、とても出来ません。立ちっぱなしで、足もきついです。
くじけそうなカメ」
「たとえ5~10分でも、毎日スワイショウをやっていたら、自覚は無くても確実に心身に効いているよね?」
「そのとおり。ゼロだったり、時々やるのとは、天地の差がある。
そうは言っても、同時に冷静に考えれば、10分間はやはり10分間の効果しかない。
たとえば毎日10分ジョギングしたら、どれだけ痩せるだろうか?と自問すれば分かること」
「確かに10分じゃ痩せないよね(笑)。
毎日40分走っていても体重が落ちなかったら、はじめて食生活の見直しとか、他の原因を考えるって話になるけど。
相談者さんも、目覚ましい変化を期待するんだったら、もっと時間を増やさなきゃダメだよね。やっぱり40分?」
「40分が人の脳・心身を変える基本単位。
逆に言えば、それ以上長い時間やっても、効果はそれほど変わらない。120分やったら、40分間の3倍の効果があるというものでもない」
「座禅でも、40分で一区切りにするお寺が多いって言うもんね。
その理由は?」
「人間の脳がそういう性質だから。そのことを話す前に、まずスワイショウのやり方についてオサライしよう。
実はスワイショウと言っても、氣功の門派によって色々なやり方がある」
「胴体と両腕を、デンデン太鼓のように捻るスワイショウもあるけど、ブリージングではまず前後に腕を振るスワイショウを基本にしているよね。
捻じりスワイショウは、氣が上がりやすいから」
「正解。
前後スワイショウのやり方は、古久澤先生の著書『しあわせを引き寄せるカラダ』にも紹介されている(P80~81)。
両足を腰幅に開いて立ち、足先は前に向けてまっすぐ平行にする。
膝を軽く緩めて、背筋をまっすぐ伸ばして、顎を引く。両腕は脱力して垂らす」


「その姿勢から、肘を伸ばしたまま、両手を鳩尾の高さに持ち上げるんだよね。


力を抜くと、腕が重みで落下しちゃう。

やや身体の後方まで振られた腕は、同じ軌跡を描いて鳩尾の高さまで戻ってくる。
両腕のブランコ運動を、ずっと続けるのがスワイショウだよね」
「スワイショウの形自体は、ほとんどの人間が取れる。
身体が固くても、高齢者であっても関係なし。つまり死ぬまで稽古できる」
「だって、見た目はただの腕振り運動だもん。
でも、その中身を探っていくと、意外と難しいんだよね」
「『しあわせを引き寄せるカラダ』にも書かれているように、手を前に振った時は踵に重心が行き、手を後ろに振った時はつま先に重心がかかる。
振っている手=陽 よりも、足裏の重心移動=陰 に意識を向けることが重要。
『氣や重みを下』に向けることがクセになっている人間は強い。人間、失敗するときは必ず上にばっかり意識が行ってしまっている」
「地=現実に足をつける力が養われるわけだね。踏ん張っているんじゃなくて、柔らかく地球に乗ることも出来るようになって行くし」
「背骨を固めて、腕だけ一生懸命振っている人も間違い。
腕を振るのと連動して、背骨もクニャクニャと柔らかく前後に動くのがスワイショウ」
「腕の動きによって背骨が揺れるのか、背骨の揺れによって腕のブランコ運動しているのか、渾然一体としている状態がいいんだよね。
身体が水を入れた皮袋のようになって、微妙に揺れ続けるのがスワイショウ」
「そうういう身体だと、全身の重みを、手に乗せられるようになる。
中国拳法や合氣道などの演武で、小柄な老人が、屈強な若者の突き蹴りを手で受け流すシーンがよくある。
若者は重心や体勢をあっさり崩される。
腕の力だけで比較したら、老人に勝ち目は無いけれど、若者の片手に、老人の全体重が瞬時にかかったなら話は別。
体重差・体格差なんか関係なくなる」
「手に自在に体重を乗せられたら、整体をやるときも楽に効かせられるよね。あらゆる手仕事が楽になっちゃう」
「『しあわせを引き寄せるカラダ』には、132~135ページにも、スワイショウについて記述されている。
つまり、それだけ重要な技だということ。
『40分やるのは、退屈・苦痛だ』と訴える、相談者さんへの答えもちゃんと書いてある。
スワイショウによって、自分の身体=筋肉・関節・氣血の流れが緩んで行く様子を、体感・観察しなさい と」
「自分の身体の変化と向き合えたら、退屈なんかする訳ないもんね。
スワイショウは『動く瞑想』だから。
瞑想するためには、余り腕を速く振っちゃダメ。血圧が上がったり、呼吸が乱れたりして逆効果。
2秒に1回くらいの、穏やかなペースで振っていると、大脳の過剰な働きが、だんだん静まって行っちゃう」
「スワイショウは捨法(しゃほう)。心身に溜まった邪氣、不要な緊張、ストレスなど=マイナスを、腕を振ることで捨てて行く。
チンパンも、肩甲骨や首回りが強張ってくると、毎日スワイショウを40分やることにしている。
2~3日続けると、明らかにコリがほぐれてくることが実感できる」
「スワイショウで、氣の通り道を塞いでいた邪氣や緊張が捨てられると、氣血の流れがスムーズになって、心身が変わっていくわけか。
でも、どこにどんな形で効くかは、その人の歪みの型や、疲れの溜まっている場所によって違うんだよね」
「そういうこと。
余剰になった氣は、その人にとって一番修復が必要な箇所に、最優先で流れる。酵素と似ている。
肩こりが無くなったり、視力が上がる人も居るだろう。生理痛が改善される人も居る」
「女性だったら、キレイになったり、若々しくなることもあるかも知れないよね。
仕事や運動が、上手になる場合もあるかも知れないし」
「人間の三大問題=健康・お金・人間関係を、全部解決してくれるのは、<リラックス>であると、『しあわせを引き寄せるカラダ』の134ページに明記されている。
健康問題について言えば、
『癌を初めとする難病は、下手に治療しないで放っておけ。かえって寿命が縮む。
身体の自然治癒力に任せるのが一番』
だと主張する人が、近年増えてきている」
「ヨガで言う、『治さない治し方』に似ているね。
でも、本当に何もしないで放っておいたら、死んじゃうでしょ?」
「そういうこと。自然治癒力を発動させるために、鍵となるのが<リラックス>。
リラックスしようと意識しても、なかなかリラックスできるものではない。
スワイショウは身体を通して、リラックスを体現する技。
リラックス=大脳の働き過ぎを鎮めることで、自然治癒力をつかさどる、間脳が元氣になる」
「人間関係がこじれて悩んでいる時も、プライドや損得勘定に捉われて、固くなっている面が大きいもんね。
柔らかくなっちゃえば、解決する場合も多いかも?
お金とリラックスの関係は、ちょっと分からないな」
「ブリージング新春セミナーでも触れられたけど、
『人にリラックスと元氣を提供するビジネスは、どんなに時代が変わっても廃れない』
と言うのが、ひとつの回答。
たとえば、飲み屋はどんな不景氣・動乱の時代でも無くならない。
現実がきつい時ほど、みんなお酒を飲んで、リラックスしたがるからである」
「確かに。飲み屋の大将や女将さんに、愚痴をこぼして、リラックスしたいってお客も多いしね」
「健康法教室は、リラックスばかりでなく、元氣になる方法も提供できるので、不変に栄え続ける可能性を秘めた業種」
「スワイショウやマッサージ系の基本ストレッチは、リラックスを提供するってわけか。
元氣になるのは、立禅(りつぜん)とか、トレーニング系の体操?」
「立禅は、氣功で言う補法(ほほう)。
両手で地面と平行に円を描いて、40分ほどたち続けていると、外界からプラスの氣を取り込める。
プラスの氣を充填することで、最終的には体調も良くなるし、問題も解決していく。
しかし、最初はエネルギーが増えた分、症状や問題が派手に出やすいリスクもある」
「だから初心者は、まず捨法でマイナスを捨てた方が安全ってことだね」
「捨てたあとに、少しずつプラスの氣を足していくと、早く変わりやすい。
なぜスワイショウを40分やるのがベストかと言うと、最初の30分くらいは、刺激が身体・心・脳の深層部にまで届いていないからである」
「表面の筋肉の緊張を取るために、スワイショウの刺激が使われちゃうってこと?」
「そのとおり。30分を経過した頃に、深層部に刺激が届き始める。
脳も単調な振り子運動の繰り返しで、催眠モード=変性意識(へんせいいしき)状態に入っている。
つまり、脳の回路が変わり始める」
「変性意識状態の時に、『私は日々、あらゆる面で、ますます良くなっている』とか暗示・マントラを入れると、スムーズに入っていちゃうんだよね。
40分のスワイショウと言っても、最後の10分間が勝負ってことか」
「正解。39分じゃダメ(笑)。
スワイショウをやる時は、視線は最初に決めた、前方の一点を見続けなきゃいけないけど、終わる時は目を閉じてもいい。
だんだん小さくなって行く振り子運動を味わう」
「手がジ~ン!として、暖かい手袋をはめた時の状態になっているよね。
掌にも赤血球が集まって、タラコ色になっちゃうし」
「こういう時に、手のセンサー=感じる力 が高まっていく。
触覚という人間・動物にとって一番根源的な感覚を、スワイショウは高めてくれる」
「ところで、相談者さんは、40分立ち続けると、足がきついんだって。
その点はどうすればいいのかな?」
「正直な話、40分立ち続けられるくらいの脚力は欲しい。
足はだんだん鍛えて行くとして、きついんだったら、中途から椅子に座ってやってもOK。
背もたれの無い丸椅子が、腕をぶつけずに振れるのでおススメ。


お尻=骨盤の重心移動を、足裏同様に感じ取ればいい。
だから、膝などを痛めて立てない人でも、スワイショウは稽古出来ると言うこと」
「相談者さんも、だんだん心身が練れて来れば、40分くらいは平氣でスワイショウが出来るようになるかもね。
ジョギングだって、初心者が40分走ったらすごく長く感じるけど、毎日の習慣にしている人だったら、あっという間に感じるだろうし」
「そういうこと。
40分も誰にも邪魔されずに、自分の身体と静かに向き合えると言うのは、実はすごく贅沢な時間。
静けさが無いと、人間は自ら余計なことをして、不幸になりやすい。
相談者さんは、スワイショウを今年のテーマにするくらいの覚悟で取り組むといいと思う」
「本当は一生やるものなんだけどね。
スワイショウは、氣功の準備運動くらいに思っている人も居るけど、これ一つで人生全部間に合っちゃうくらいのすごい技だもんね」
「スワイショウについて語り出したら、まだ全然終わらないので、今日はここまで。
近いうちに続きをやると思うので、お楽しみに」
(虎徹のワン!ポイントコメント)
ブリージングスタッフふぐじろう先生のペットの虎徹です~。

写真は去年の夏、地方に遊びに行ったときに、自然の野山を眺めて、目を細めているボクです。
犬は四つ足なので、残念ながらスワイショウが出来ませんが(笑)、ボクの遠くを眺める視線を参考にしてください。
氣功では陰目(いんもく)と言います。全体をぼんやりと眺めているように観る目の使い方です。
見よう!見よう!と目に力を入れて見るのが陽目(ようもく)。近視眼的・部分的にしかモノゴトが見えなくなります。
『しあわせを引き寄せるカラダ』で例に引かれている、『ウサギとカメ』では、ウサギが陽目で、カメが陰目ですね。
ウサギは『もう勝負がついた』と勝手に判断して、中途で休んだ=継続を止めちゃったから、カメに負けたんです。
このお話から引き出せる教訓はたくさんありますが、『モノゴトを投げ出す秘訣は、中途で評価することだ』とも言えると思います。
相談者さんも、効果を焦らず、淡々と続けて行きましょ~。
つづく
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